NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・グラフィックス
　携帯機であることを考えれば美しいと言えなくはない。背景などは美しかったし。
　キャラクターのグラフィックは可愛らしく仕上げられており、好印象。
　但し、イベントグラフィックの敵キャラクターについてはその限りではないが。
　戦闘画面のモンスターについては、格好良く見応えあり。
・音楽
　アレンジについては人によって好みがあるだろうけれども、FC時代の懐かしいメロディはあの頃の気分を喚起してくれる。
　クリスタルタワーやエウレカなどの音楽は特に美しく、サントラ購入しても良いかと思わされた。
・システム
　ジョブチェンジシステムは、欠点もあるが良い仕上がりだと思った。
　FC版では使えなかったジョブで、ラストダンジョンに挑めるなど、バランス調整の方もまずまず。
　熟練度の扱いも、上がるにつれ強くなったという実感を得られ、育て甲斐を感じさせてくれた。

全体的に、FC版を意識した作りは高評価。
かなり旧からのファンを大切に思ってくれているのだなと思った。
ラストダンジョンの長さも、最近の温いゲームになれてしまうときついかも知れないが、かつて以上に広く難しく感じられて、攻略意欲をそそられた。まぁ、FC版と違って、中断できる分楽だったが。
MPの回数制や、あのざしゅざしゅ切る感触などは残されていて嬉しかったかも。

BAD/REQUEST

・グラフィックス
　人物が全体的に荒い。見づらいと思わされることもしばしば。
　キャラに動作をつけたいだけで3Dにしたのだとしたら、それをもっともっと生かすべきだったかと。
　そうでないなら、2Dでも良かったのでは？
　加えて、ボスの戦闘前のイベントグラフィックが戦闘中と全然違うデザインなのもどうにかして欲しかった。
　あまりにも違いすぎて、笑えて笑えてどうにもこうにも…。
・快適さ
　スクウェア（敢えてスクエニではなく）のゲームは時々こう言うところで手抜きするのがいただけない。
　ディスクでもあるまいに、今時読み込みが遅いというのはどうかと。
　ダンジョンではさほど気にならないが、町など出入りの多い場所ではやはり気になる。
　また、フリーズが起こるとの噂も方々で聞いていた為、切り替えが遅いともしかして、とドキドキさせられた。こんなところで緊張感を感じさせられても。
　戦闘中、敵の状態異常が表示されない、味方も複数状態異常にかかっていても分からない、など、基本的な情報を表示してくれないのもかなりのマイナス。
・ストーリー
　FC版と同じである部分にはさほど不満は感じなかった。
　ただ、キャラクターに個性を追加した分、それに合わせて追加した設定や、今回新たにはっきりさせた部分などに、かなり大きな疑問を感じた。
　具体的には1000年前と10数年前の繋がりについてだが。
　考えても上手く繋がらない設定をつけるなら、ちゃんと理解できるだけの情報を盛り込んで欲しかった。
　また、キャラに個性をつけた部分に関してはさほど違和感を感じなかったが、それを余り生かし切れていないという印象を受けた。
　どうせ個性をつけるなら、いっそやり過ぎなくらいストーリーに絡めたり、会話させたりする方が良かっただろう。
　個性をつけたことに疑問を感じさせるくらいなら、FC版同様にしてほしかったかも。
　キャラが悪くないだけに残念。
・システム
　ジョブの移行期間は善し悪し。
　ジョブチェンジの有用性や魅力を削っている気もする。
　CP制のままでも良かったのでは？
　また、漢字が時々分かりづらく崩されており、読みづらいことも。
　後、皆様も仰っていることですが、モグネットもちょっと。
　Wi-Fi通信を利用することでしか隠し要素が出せないのはマイナスやも。
　使わなくても出せる要素有り、使わないと出せない要素有り、くらいが良かったのでは？
　そもそも、NPCとのやりとりも最高5通程度ではやり込んだ気もしない。
　蛇足的要素かも知れない・・・・まぁ、相手がいたので私は楽しませてもらったが。
　Wi-Fi環境が整っていなかったり、相手がいなかったりする方から不満が出るのも仕方ないかと。

時々作りが手抜きに感じてしまうのが惜しいところ。
良い部分も沢山持っているゲームだけに、変なところで手を抜くのは止めて欲しかった。

COMMENT

FC版が好きだったので、どうしてもFC版と比べてしまうのは仕方ないとしても。
リメイクとしては、良いとも悪いとも言えない出来。
面白いことは面白かったから、それが故に短所が多いことを残念に感じる。
上でも書いたが、特に今回最大の変更点とも言える、キャラクターの個性が生かし切れていなかったことと、追加設定の辺りが痛い。
その辺りが良ければ、多少のシステムの悪さくらいは我慢できたのだが。
そうであっても、ある種の吸引力のある良作であるとは言える。
名作であるとは言えないけれども。