NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

オーソドックスなRPGであるからか、何も考えないでだらりとプレイし続けることができた。
戦闘時のレスポンスも良く、サクッと終わらせられる。
本来手ごたえのあるべきボス戦にはきちんと緊張感があり、
またレベルで力押ししようにも周囲の敵の経験値が程ほどに抑えられているので、
通常攻撃連打ばかりで勝てるゲームとは違う。
そういった意味では、戦闘はなかなか良い。
道中のレベル上げが必要になることもあるが、これは昔を思い出す意味でも
やり始めはそれなりに楽しめた。
あまりにも長いストーリーのせいで苦痛へと変換されていったが…

ところどころに挟まれるムービーは、3Dが主流となった今、なかなか味がある。
あまり動いてはいなかったが、数はそれなりに多く、
演出という意味ではそれなりに良かった。

BAD/REQUEST

移植作品という事もあるし、今となってはある意味逆に珍しいとすらいえる
オーソドックスなRPG。
今となっては珍しいからといっても、オリジナリティに点はあげられない。

当時としてはそれなりに映えたであろうグラフィックは、
クロノトリガー等が出ていたSFC後期の非常に高い質のドット絵と比べると、やはり見劣りする。
当時そのままの移植なのだから当たり前、という人もいるだろうが、
そういった移植ならば当時を知らない人には受け入れられにくいクオリティのものであることもわかるだろう。
ムービーにしても、古臭さが感じられることは否めない。

また、戦闘が楽しめるとはいったものの、エンカウント率が高く感じる。
少し歩いて再度戦闘、というのは不快でしかない。
レベル上げとの兼ね合いもあり調整が難しいところではあるが、これは非常に残念だった。

ストーリーに至ってはベタの一言に尽きる。
濃いキャラクターはなかなか魅力的だが、冗長なストーリーがその魅力を覆っている。
私生活の都合で一週間ほどゲームをプレイできない時期があったのだが、
ものの見事にストーリーの大半を忘れてしまい、
進む先が全くわからなくなってしまったことがあった。
これは何もこのゲームに限った話ではないかもしれないが、
プレイ時間数十時間という容量であるにも関わらず、殆ど印象に残らない内容なのはどうなのか。

COMMENT

結構長くプレイしたが、それ程夢中になれたのは、
サクサク進み手ごたえのある戦闘と、懐かしさからくるものというだけだったのかもしれない。
全体を見て面白かったか、と聞かれると答えに窮する。
ある時を境にふとこのゲームへの興味を削がれてしまった。
それが長すぎるストーリーからくるものだったのか、
同じ外観の街を延々と訪ねていくことから生じた作業感からくるものであったのかはわからない。

このゲームの評価が非常に高い事が印象に残っており、
近くの店で安く購入できたのでプレイしてみたが、
評価だけで買った人には楽しめないであろう、というのが正直な感想。
もちろん長さという面では十分すぎるだろうが、いかんせん長すぎる。
定価分以上を楽しめるかどうかは、その人が昔懐かしの純粋なRPGを楽しめるかにかかっている。
そういった人であっても、この長さを全てプレイできるかどうかはわからないが。
このゲームが発売した当時に楽しんだ人が当時を懐かしみつつプレイするものであって、
それ以上のものではないといったところがこのゲームに対する私の評価であろうか。