NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

医療モノのアドベンチャーという土台で、逆転裁判を彷彿とさせる、トンデモなストーリーが良かったです。キャラも個性的で、可愛いヒロイン（星さんじゃないですよ）も居ればアクの強い先輩医師も居たりして、キャラの個性の面では飽きません。グラフィック面は、キャラの個性を出すという点も含めて、綺麗に描かれていると思います。
それと「タッチペンでなぞれ！」系の手術シーンは、適度な緊張感があって楽しかったです。

BAD/REQUEST

「診断シーン」や「手術シーン」、「独太の葛藤シーン」（独太自身にカルテを「つきつけ」て、心の迷いを取り除く）など、ゲームの重要シーンが極めて不親切。例えば
・「レントゲンを診て異常のある所を丸で囲め！」なんて一般人が見ても異常が分かる訳がない→上画面に「正常時のレントゲン」を出して間違い探し形式にすれば良いのでは？
・手術シーンで切り方のヒントが少ないので、とにかく切って試してみるしかない→最初に「イメージトレーニング」の形で、ミスしてもペナルティの無い練習シーンを入れて、そこを終えたら本番、などとすれば良いのでは？
・葛藤シーンで何をつきつけたら良いか分からない→明らかにシナリオが悪い。なんとかしろ。
と、素人でも解決策が思いつきそうな問題点が色々と....非常にマズイです。

キャラも沢山居る割には生きてません。倉衣さんなんて、ホントに手術シーンで登場するだけのような....他にも、キャラの抱えている問題が「本作の中で解決しない」ものが多く、スッキリしません。続編ありきの作り方をしているとも受け取れますが、やはり「続編も出せるけど、本作のみでちゃんと完結している」作りにするべき。

タッチペンでもアドベンチャーシーンの操作が出来るものの、タッチペンではメッセージ早送りが出来ないなど問題が多く、手術シーン以外はボタンで操作している事が多いです。
また、DSは２画面あるのに、演出方法が１画面のゲーム機のソレっていうのもマズイ。あと曲も悪くないが耳に残らないです。

「濃いキャラクターにちょっとありえない世界観」や「カルテのシステムが逆転裁判の証拠品リストに酷似」など、逆転裁判の表層的な部分をパクっています。それ自体は悪くないのですが、パクった以外の部分が逆転裁判に追いついていない上に、DS向けにアレンジもされていないために、逆転裁判と比較してしまってどうしても欠点ばかりが目立ちます。

COMMENT

「医療モノのアドベンチャーという土台」「逆転裁判の良い所はパクる」「ストーリーの骨組み」は良いのですが、それ以外の部分があまりにも駄目駄目で、低評価をつけざるを得ないです。
もっと煮詰めれば良作になる可能性はあるだけに、その時間を掛けずに発売してしまった事が悔やまれます。
....続編ありきの話を書いてて、その続編を買って貰えないような出来で発売するって一体何を考えているのかと小一時間....