NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・やはり携帯機でシレンが遊べるという点が一番のメリット。

・鍛えた武具を持ち込めるダンジョンが追加された事。

・パスワードや通信による救助（依頼）が出来る事。

・もともとそれなりに完成されたゲームのリメイクなので熱中度は高い（もしシリーズを未プレイなら＋１点）。

BAD/REQUEST

開発スタッフがシリーズ中でも駄作の呼び声が高い「トルネコ３」とほぼ同じらしく（Wikipedia）、それを知ればこの改悪の多さにも納得がいくというもの。

・最大の問題点はイヤらしい攻撃をする敵を増やしたり、有効なアイテムを無くしたりする「負の調整」を、開発スタッフが立派な難易度調整だと思い込んでしまっている点。そして、そうした方がプレイヤーにとって「やり応え」になると勘違いしている点（一部のマゾゲーマーを除く）。

・遠距離で先制攻撃をして倒さないと致命的なイヤらしい特殊攻撃の確率が高くなっている。おまけにカラカラペンペン系や畠荒らし系など対処のしようが無いモンスターまで増えている。誰が貴重なアイテムを一方的に雑草に変えられたり、使えなくされたりして「なかなかやるな！」などと思うだろうか。たとえば雑草に変えるにしても三ターンかかるとか、アイテムが電気を帯びたら、本来の使い方は出来なくなっても、モンスターに投げれば数ターン感電させられる（杖なら雷光の杖になる）など、少しは使い道を残しておいてもらわないとストレスや不愉快さしか残らない。もう少し特殊攻撃の確率を下げればマシになったはずなのに、調整不足としか言い様が無い。

・相変わらず武器・盾の＋値に上限が設定されており、好きな武器や盾を限界まで鍛えるという自由度の高い遊び方を否定されている。そもそも限界値が低い武具は合成素材以外に使い道が無いのだから、限界値を設ける事自体のメリットが不明。

・武器や防具、アイテムの出現率に偏りがある。レアなものはともかく、おにぎりすら出にくいのはどうにかして欲しい。

・金庫や銀行が無いのに、ダンジョンクリアや救助に成功するとギタンがすべて無くなってしまう。しかもその事に対する説明が無い。覚えていないがＳＦＣ版もそうだったようだが（救助システムは無いけど）、そうだとしても何故こんな不条理な点を継承するのか意味不明。救助に出掛ける前に一言注意をしてくれればいいだけの事。

・おはらいの巻物の効果が基本的に1つだけになった。

・仲間のＡＩが相変わらずバカ。

COMMENT

いつまで経っても開発スタッフが「難しさ」と「理不尽」の意味を履き違えている。難しさにも「面白い難しさ」と「ストレスが溜まる難しさ」の二種類がある。今作はバランス的には理不尽すぎると言う訳ではないが、前述したように過去作にあった良い部分を削いで、悪い点を伸ばしてしまったがゆえに、理不尽さが目立ってしまっている。本来はＳＦＣ版以上の傑作になって当然なのに、運だけで明暗が分かれてしまう改悪部分のせいで佳作どまりになってしまった。

単にプログラムが組めるというだけではなく、プレイヤーの立場に立った発想やプレイアビリティといった概念を重要視しなくては真に面白いゲームは作れないだろう。「アスカ」が何故シリーズ最高傑作と言われているかを開発スタッフはもう一度よく考えて欲しい。