NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

昔ながらの「何度も死にながらコツを見つけて乗り越えるアクション」であるため、硬派なアクションが好きな人にはやりがいがあるだろう。
「難しい、こんなのクリアできるか！！」と思いながらやっているうちにクリアできてしまうあたりが絶妙である。
グラフィックなども荒さや色の派手さなどからプレイを阻害するような場面が無く、気づきにくいがプレイしやすさを阻害しないという点で高く評価できると思う。
音楽もなかなか場を盛り上げてくれており、場面とあわないような音楽は特に無かった。
アクションゲームとしてはよくできているなと思う。
ストーリーもスタンダードな熱血成長ストーリーであり、受けは悪く無いだろう。
ボリュームも終盤?隠しは同じことの繰り返しとはいえ、かなりあるので8時間は遊べるだろう。

BAD/REQUEST

難易度が高いが、それらはコツさえ見つければ乗り越えられる難易度ではある。だが、何度も死にながら答えを見つけるゲームとしてはリトライシステムが最悪である。
セレクトボタンで飛ばせるとはいえ、術前の説明は死ぬたびに聞くことになり、さらに手術中の会話はいちいち右上の会話ボタンを押さねばならず、プレイを阻害する。
失敗したあともすぐ再開できるのではなく、リプレイ画面を見せられて(一応セレクトで飛ばせるが)、そしてyes/no選択となるので、煩雑。
とにかく何度も死んで乗り越えねばならないのに、死ぬたびに説明を聞かされてしまうので、かなりイラつく。
ゲームの難易度自体は理不尽と感じないのに、そこら辺のシステム周りの関係で、難易度自体も理不尽に感じてしまう。
やり直し前提なら、もっとサクサクやり直せるようにすべきだったと思う。
このゲームに対する不満のほとんどは、このやり直し前提の難易度とリトライ周りのシステムの不備の相乗効果から生まれているといえる。
この難易度でもリトライがやりやすければ何の不満も無いし、このリトライシステムでももっと簡単に乗り越えられる難易度なら不満も出なかっただろうと思う。
よって快適度を0点とさせてもらった。
この点が無ければ傑作と言ってもいいゲームだと思うだけに、残念。

また、ストーリーがせっかくの医療ゲームなのに、患者さんを救うのではなく病気をやっつけたり、主人公が壁を乗り越える話が中心なので、がんばって救った患者に感謝されるような場面もあまり無ければ「この人を助けたい！」と思うような話もほとんど無かったため、せっかくのストーリーがアクションゲーム部分を盛り上げたり、モチベーションを高める役目をまったく果たしていなかった。これならば医療ゲームでなくても良かったと思う。
また、話が盛り上がって勢いに乗ってきたのに、何度もゲームをやり直すことになるのでその勢いがかなりそがれてしまう。最初聞いたときは「熱いなぁ！」と思ったセリフも、リトライのたびに聞かされるとなんだかちょっと恥ずかしくなってくる。

COMMENT

優秀なアクションゲームであり、難しい難しいと思いながらもクリアできない難易度ではなく、一度クリアしてしまえば「何でこんなのに苦戦してたんだ?」と思うような、ただ難しいだけの難易度では無いあたりが素晴らしいゲームだと思う。
ただ、システム周りやストーリーが、せっかくのアクション部分を盛り上げる要素をになっていないので（むしろ阻害すらしている）アクション部分を楽しめなければ、なかなか面白いと感じにくいと思う。
万人受けするゲームではないし（特にサクサク遊びたいライトユーザに勧める事はできない）、不満やイライラさせられる場面も多い。
だが、ゲーム部分自体はよく出来ており、十分に購入を検討する価値のあるゲームであるといえる。
(自分はゲームでは快適さを最も重視するので不満を多く書いてしまったが、快適さ以外の部分の点数は高めだと思う)
システム周りを修正した2が待ち遠しいゲームである。

なお、内臓なんてグロくて無理と思う人がいるかもしれないが、そこまでリアルでは無いこと、ストーリーの関係から手術対象があまり生き物に見えてこないこと、そして何より難易度のおかげでグロいなんて考える余裕が無く、やってるうちに単なる背景にしか見えなくなるなどの点から、あまり気にならないだろうと思う。