NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

基本システムは前作品の引継ぎで、ゲームデザインの根は、PS/SSの月下の夜想曲やGBAで出ている同シリーズとの違いは無い。安定したゲーム性の再生産品だ。
映像でとうとうPS/SSの月下の夜想曲を越えた印象。キャラもよく動くが、繊細な背景が素晴らしい。
音楽は相変わらず確たるクオリティーを守っており、音質は内臓音源としてならば最高品質のものだ。
ソウル集めは集め続けると強化され、武器集めはモーションが追加改良されるなどの進化が見られた。
月下の夜想曲では剣が主体だが、前作の暁月の円舞曲やこのゲームは、大剣、斧、ハンマー、
槍、銃、刀などバリエーションが豊富で面白い。そしてソウルと武器の2つを絡めた武器合成システムも追加。自由度はやや低めだが、ゲームを有利に進めるために、これは敬遠せず意欲的に楽しみたい。
ロードがなく、エリア間移動の画面切替に0.1秒の暗転さえも行わないスピーディーな進行に驚くだろう。
二画面を利用したマップの常時表示には、立ち止まって画面切替する手間をことごとく省かれたと思う。
メニュー画面で二系統の装備パターンを作り瞬時に切り替えできるという新アイデアも地味に効果的だ。
DSの持つ長所を、いかに快適にプレーできるかに当てていることを、かなり意識させられるつくり。
月下の夜想曲の頃は小刻みな画面硬直に逐一付き合わされていたものだが、いい時代になったと思う。

BAD/REQUEST

語り尽くされたものだと思うが、アニメチックな作画だろうか。イメージに合わず、安っぽさばかり浮かぶ。
ゲームにもアニメキャラの短いデモムービーが入っており、始めはムービーがちゃんと再生できる様に感心したりしたものの、2、3回見た後になれば、結局何のために入ってるのかという疑問が残るだけだ。
ゲームシナリオも従来より少し低い年齢層にも分かり易く親しみ易い形で書き起こされており、
それについては悪くは無いのだが、脚本も悪役も、シリーズ屈指のどうでもいい感が漂い、いただけない。
なまじゲーム自体は新しく適切なシリーズ入門用ソフトだけに残念だ。

魔封陣システム。タッチスクリーンは、コマンドの選択決定の代用にできたりして気の利いた面もあるが、
ウリでもあるらしい魔封陣については、少々存在に疑問の残るものだったかも。
入力判定にさしたるシビアさはないのだが、本体を抱えながらの操作は少し安定性に欠けるし、
失敗時のペナルティ的なものは少しばかりきつい。ゲーム全般で大きな手間を強いるわけでもないが、
それが逆に必要なかったかもしれないという感想につながるわけだろうか。
慣れて失敗しなくなった頃に爽快感が多少薄れてきたような気もしたりといろいろ微妙なところだ。

COMMENT

新ハードでの確実な進化を見せた再生産。今回はスペック問題で妥協してるような印象もなく好印象だ。
アクションの基礎は変わらずしっかりしており、経験者はもちろん、抵抗を感じなければ、DSのユーザーに広く薦めたい作品。
ＲＰＧ的なアイテム集め要素なども加えて楽しめる人なら、長く付き合える一作になれる。