NintendoDS mk2 :: 逆転裁判4 レビュー

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逆転裁判4 レビュー

発売元	カプコン（オフィシャルサイト）
発売日	2007/04/12
価格	5,040（税込）
レーティング	【Ａ】全年齢(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon ／ YouTube
タギングトップ3
タイトル概要	法廷バトル、（廉価版、2008年4月24日発売：2,100円）

オリジナリティ	グラフィックス	音楽	熱中度	満足感	快適さ	難易度
3pt	3pt	2pt	2pt	2pt	3pt	1pt

総合点
48pt

GOOD!

DSの機能である二画面やタッチペンの使用により操作性はアップした。
蘇る同様、証拠品を360度の方向から見ることができる。
システムは過去作品で既に完成されている。
相変わらず、最後までプレイさせるだけの求心力は保っている。

BAD/REQUEST

・法廷パート
やはり作品の一番の肝である逆転の爽快感が薄れてしまったこと。
検事や真犯人とのギリギリの駆け引きや心理戦といった、ゲームとして
一番大切な部分が劣化してしまっている。
これまでの「法廷漫才」とも言えるキャラ同士のかけあいが薄い。

・探偵パート
証拠品をつきつけてもキャラのリアクションが薄く、「遊び」が足りない。
科学捜査が進行を妨げるただのミニゲームでしか無く、蘇る逆転と比べて
必然性が感じられない。また、関係ないところを調査してどうでもいい痕跡を
発見するといった楽しみも無くなってしまった。
ほとんどの証拠品が調べられる箇所が一つしかない為、360度見回しても
あまり面白くない。

・キャラ
新キャラ達にインパクトが無い。
旧シリーズのように長らく愛されそうなキャラがいない。
特に主人公や検事のキャラ造型は致命的。法廷バトルが成り立たない。
旧主人公に色々な意味で振り回されている。
出すなら出す。出さないなら出さない。中途半端が一番悪い。

・ストーリー
これまでもそれは無いだろう、と言いたくなるような破天荒なネタは
あったが、旧作にはそれを覆すだけの勢いとパワーがあった。
しかし今回はその粗があまりにも目立つ上に、妙に冷めているような
印象を受けた。とにかく作りこみが甘く、きちんとチェックすることが
できなかったのだろうか。製作側の意思疎通ができているか心配である。

・みぬきシステムについて
着眼点は面白いのだが、「ゲーム」として考えるとあまり効果的とは言えない。
次回作にも用いるのであれば、是非改善を望む。

・●●●●●について
色々と複雑な事情があるのはわかるが、やはりゲームの根幹を揺るがす上に
これまでのシリーズそのものを否定するようなものを無理やり入れるのは
疑問を感じる。次回作以降もそれを引きずるのであれば、もっと別の形で
効果的な使用ができるよう改善を求める。できればもう使って欲しくないが。

COMMENT

期待が大きかっただけに、非常に残念な結果だったと言える。
プレイしている間は、少し気になる、という程度だったものが
クリア後に次々と疑問が浮かび、全体の作りこみの甘さを感じた。

ここまで大きくなってしまったシリーズのクオリティを維持するのは
難しいだろうとは思うが、期待している多くのファンのためにも、
次こそは正念場だと思って頑張ってもらいたい。
この作品を機に作品離れを起こすファンもいるのではないかと心配だ。

続編前提で作るのはいいが、きちんと単体作品としても完結させて欲しい。
単品で見ても満足できる完成度を、妥協せずに思い求めて欲しいと思う。

プレイ時間：10時間以上20時間未満（クリア済）
さんきちさん [2008/02/19 掲載]

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