NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

新システムである「みぬく」は要するに間違い探しみたいなものだが、
見抜くタイミングを考える必要があり、単なるミニゲームで終わっていない。

音楽を使った謎解きはゲームならではのアイデアで面白かった。
最終話の探偵パートは今までに無い試みがなされており、退屈せず楽しめた。

キャラクターデザインは比較的あっさりめ。これは好みの問題だろう。
1のバタ臭さや2,3の悪ふざけ感が好きな人は物足りなく感じるかも。

シナリオはいつもの調子。
本格的なミステリとはとても言えないが、
先が気になってやめられなくなるストーリー展開は秀逸。
最大瞬間風速的な熱中度は非常に高い。

過去作と比べて強引なトリックや論理が減った。
これは演出面からすると一概に良いと言えない面もあるが、
ゲームにしても無茶苦茶過ぎた霊媒が事件に絡まなくなったのは評価したい。

BAD/REQUEST

基本的にクリアしたらそれっきりという類のゲーム。
パッと買ってパッと売る人向きという感じで、
中古屋嫌いの私にとってはコストパフォーマンスが悪い。

DSの機能を使った「カガク捜査」は作業にしかなっていない。
画面こすりも息吹きかけも他のDSゲームで散々使われており、新鮮さに欠ける。
使う対象ををこちらが選べるようにすればもう少し楽しめたと思う。

トリックが分かっているのに証拠品の違いでペナルティを課されるとイラつく。
正解の幅を広げるか、惜しい選択ならペナルティ無しにして欲しかった。

最終話の法廷パートがあっさりし過ぎ。「もう終わり？」という感じ。
犯人との直接的な対立が乏しいし、なんとなく有利っぽいムードも頂けない。
○○○○をかませ犬にするなりして、絶体絶命の窮地を演出して欲しかった。

▲▲▲▲▲を取り入れるなら、こちらが本気で悩む選択を用意すべき。
▲▲▲はファンサービスで旧作キャラを出しても良かったのでは。

COMMENT

私がこのレビューを書いている時点では、GBAの1,2,3がS評価、リメイク1がA評価、リメイク2がB評価、そして本作がD評価となっている。シリーズを通じて遊ばせてもらった印象からすると、本作と過去作の間にそこまで大きなクオリティの差があるとは思えない。初代の時点で完成度が高かっただけに、マンネリ感が否めないのでは。メーカー側もそれを分かっているのか、本作からキャラを一新することでマンネリを打開しようとした。ところが、肝心のシステム面に大きな変化はなく、本質的なリニューアルは叶わなかった。その結果、購買者の大半であろうシリーズ経験者からは旧作を覆すほどの評価を得られず、また旧作のキャラに思い入れを持つ一部の方々からは過剰な反発を受けてしまった。過去作の過大評価(に思える)から過小評価に一転した原因はそんなところだろう。本作はB?A評価くらいあっても良いと思う。過去作と同様に、ADVとしては安心して遊べる良作である。