NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・グラフィックはGBA時代より綺麗になっている。
・一話あたりのテキスト量が多い。

BAD/REQUEST

GBA時代との比較が多くなりますが・・・

・理詰めで説明しているトリック部分だが、作者の自己満足でしかなく快哉を叫ぶことがない。ただの間違い探しの詰め合わせにしかなっていない。結末を聞いて、「うーん、それは苦しいんじゃないの？」と思わされるロジックでもいいから、事件の途中では壮大に盛り上げてほしいんだけど、GBA時代と比べて今回それが少なかった。

・逆転裁判シリーズは基本的にデジタルコミックのようなゲームです。それゆえ、今回キャラの変更を行って成功すればよかったんでしょうが、大失敗に終わってる感じがして、それがそのまま低評価に繋がってる気がします。まずガリューは完全にハズしています。逆転裁判５ではもう確実に出てこないでしょう、それほど圧倒的な不人気。なぜ御剣を消してしまったんでしょうか。登場キャラクターは一部イロモノキャラを除いて全員美形の女性、そして婦女子狙いのガリュー。ものすごく淡白な印象を受けました。全く世界に没入できません。ただのギャルゲーのような印象も受けます。オドロキ（新主人公）が全く目立たずキャラ的にも可愛らしさが感じられなかったのが一番残念。

・肝心の裁判パート。ガリューと対決するという感じが全くしなく、ガリューと一緒に犯人を尋問するだけの印象です。犯人を追い詰めるという緊張感もなく、ただ単調に次の尋問、次の尋問、と続いていく感じで切迫感が伝わってきません。そして最後には、え？何でそんなことで犯行を認めちゃうの？という解せない結末。
タイトルにもある逆転する裁判という感じが全くしません。

・ゲームシステム。みぬくシステムは不親切すぎる。該当箇所が合ってても、画面をスクロールさせてないと発動しないとか、酷すぎる。あとみぬくシステムの時にちゃんとユーザーに知らせて欲しい。たまにしか登場しないくせに必要なときは画面に小さなアイコンが出るだけ。気づきません。

・やたら作業が増えました。カガク操作で、画面に息を吹きかけたり、そういう作業を要求されるのはしんどい。ただ単に、DS本体ではこういう感知能力もありますよ、という製作者の自慢にしか感じられない。作業が面白さに繋がっていないのが致命傷。DSに息を吹きかけるなんて屋外じゃ恥ずかしくてできません。画面も汚れそうで腹が立ちます。機能自慢はいりません。

・探偵パートが完全に義務。ただ単にフラグを立てるだけのパート。画面の中で調べるべきアイテムを全て調べていないといつまで経っても話が進まなくてイライラする。また、キャラクターに魅力が非常に薄いので、今までと違って本当にただの作業にしか感じられない。
キャラ同士のやり取りが非常に苦痛。やたら長いテキスト量もキャラの魅力のなさによって、ウザさしか感じない。キャラの魅力が薄れたのが、全てのシステムを決定的に崩壊させている。

・2画面を使う必要性を感じない。選択肢を選ぶときと、テキストを読むとき、下画面から上画面、また下画面・・・とやたら視線の移動をさせられて疲れます。もっとスマートにゲームを作ればいいのに、これもDSの2画面表示をアピールしたいだけのデザイナーの自己満足に感じてしまう。
用途に合わせて画面構成も選べるようにして欲しかった。タッチペンで操作する人も下画面だけで全ての情報を表示しても良かったのでは？ゲームをしていて目が疲れるというのは致命的です。2画面使う必然性を全く感じません。

・法廷パートは、やはりマルチエンディングではありませんでした。これは伝統なのでそれほど不満ではないですが、DSになり容量が増えたのだから、分岐させても良かったのではないかと思います。キャラに魅力がない分、長いテキストの一本道は苦痛以外の何者でもないです。

・突きつけるの選択肢が少なかったです。人物を突きつけることができなくなったせいでしょうが、なんとなく話が分かってなくても、「ああ、次はこれを突きつけるんだろうな」というのが消去法で分かってしまうので、つまらないです。

・検事とキャラが勝手に話をどんどん進めてしまっている感じがします。それでもシナリオに魅力があればいいんでしょうけど、シナリオ事態が無理がありすぎる。今までのシリーズでも無理はありましたが、今回のシナリオは犯人の行動が意味不明すぎて、萎えます。もうちょっと練りこんで欲しかった。

・操作画面で、スクロールできる部分があるというのが分かりづらかったです。かといって、スクロールして調べないと話が進まなかったりして、詰まったりしました。2画面を使うせいで、情報が分散してしまう欠点があります。下画面に矢印が出ていて、クリックして動くのは上画面というのが、感覚的に分かりづらいわけです。
また、その際もボタン操作では物理的に不可能で、右手側の画面に移動する際はタッチスクリーンが必須になるという操作性の悪さがあります。はっきり言って、面白さ・利便性に繋がらない画面タッチは強要しないでほしいんです。ただペンを持ち替える作業労力でしかありません。

・移動が結構めんどいです。せっかく2画面なんだから、下に一覧を表示してワンタッチで移動させることができるようにしたらよかったのでは？タッチスクリーンを全く上手に活かしていない印象です。

COMMENT

３話の後半で放置して止まっています。指折り数えて楽しみにしてたのに、まさかこんなことになるなんて思ってもなかったです。今度の休みには、せっかくなのでクリアしたいと思いますが、本当に遊んでて手に汗握る緊張感もなければ、キャラに惹かれることもない、つまらない漫画本を読まされてる感じです。
次回作は原点回帰して欲しい。４はナルホドが見ていた悪い夢という設定にでもして全てチャラにして、また３の続きからちゃんと作って欲しい。
あと、やはり三上氏が今回製作から抜けたというのは致命傷だったと思います。あの人はユーザーが求めているものを正確に把握し、実践できる貴重なクリエイターです。次回作ではなんとか復帰してくれることを望みます