NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

・主人公交代だが、シリーズの面白さは健在。先が気になってやめ時を失う。
・タッチペンでの操作が快適。特殊な捜査に伴う操作も面白い。
・シリーズ伝統でもある非現実的で強引な展開、それに即した大袈裟な会話が楽しい。

BAD/REQUEST

・逆裁と言えばいつも最終話が印象に残るものだが、今回は最終話が最も物足りない。真犯人やトリックが序盤で誰もが読めてしまう作りになっていて、一見面白そうなシステムが出てくるものの、その実都合よく用意されたストーリーを追わされるているだけのものだったりで、肝心の法廷に大きなどんでん返しがなく淡白だった。しかも決定打を主人公が提示して終わる、という終わり方でないのでかなり消化不良を感じる。
・またこちらは致命的ではないが、今までのシリーズと比べるとキャラクターがインパクトに欠けどこか弱い。特に、出番の多いライバルの検事が、設定ばかりが特殊でキャラクター自体に際立った個性を感じられなかったのが残念。
・「みぬく」のシステムは新鮮だったが、仕草だけで嘘を見抜くというのは無敵過ぎる気が。結局は他と違う仕草を画面で見つけるだけの間違い探しのような作業なので、それを指摘された証人がビビって自白して話が進むというのもイマイチ説得力に欠ける。やはり自分で考えて証言の矛盾を指摘する方が爽快。
・また、それと引き換えに過去シリーズにあった「サイコロック」が新主人公にはないので、中盤の探偵パートにメリハリがなくだらけてしまった。
・無茶なストーリー展開はむしろ売りだと思うが、さすがに未来で得た証拠品を過去でつきつけたりしてるのはいかがなものか（一応筋を通すための設定はあるようだが……）。
・人物を「つきつける」できないので、さりげなくテキスト量が減っている。なんとなく物足りない。

COMMENT

すごく楽しみにしていたタイトルだったので、ネタバレしないように一切の情報を得ずまっさらな状態でプレイしました。なので、これも他の方が書いたレビューなどを見る前に書いた素直な感想です。

第1話がとにかくものすごく面白かったので後半への期待も膨らんだのですが、最終話がただ伏線をつなげるだけの作業でゲーム性に乏しく、ガッカリだったという他ありません。また今回は、「ん？」とちょっとだけ首を捻ってしまうようなストーリー展開の強引さが、これまでより目に付いた気がしました。

あと、主人公交代とは言っても、前主人公が予想外に話の重要な部分を担い過ぎているので、良くも悪くも新規ファンよりこれまでのシリーズをプレイしてきたファン向けだと思いました。4から新規に始めた人も、1?3をきっと手に取ってしまうだろうなと思います。とにかく1?3をやってるのとやってないのとでは、面白さが格段に違う気がします。

とは言うものの、細かい不満はあれど、シリーズ物の主人公交代という大きな節目を上手く乗り越え、ファンの期待に答えてくれている方なんじゃないかなとは感じました。こんな無茶苦茶な裁判は許せない！という人以外なら、安心して勧められる良質なタイトルです。
あと4とは直接関係ありませんが、限定版付属の辞典ソフトが読みごたえがあって良かったです。

過去作と比べてしまうと、始まったばかりの新章はちょっと分が悪いですね。まだ比べるには早いのかもしれません。これからもっと魅力的なキャラが増えていくことを祈りつつ、次回作を心待ちにしたいと思います。