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GOOD!

シリーズは1?5+3DSマーセナリーズをプレイ済み。
一言で言うなら4,5(マーセ)のアクション性を加えた原点回帰の作品。
ホラーゲームとしての恐怖と、昔懐かしカツカツの弾薬節約生活と、テンポの良い洋画のようなストーリーで最後まで熱中して楽しめました。
シナリオモード(本編)とRAIDモード(マーセナリーズ)の二つのモードがあり、
本編(NORMAL)のクリア時間は10時間です。イヤホン推奨。

■章仕立て・シナリオ(熱中度、満足度5点の理由)
今回シナリオはエピソードで分かれています。
プレイキャラは主にジルですが、場面転換でクリスなど他のキャラを操作する事になります。
メインである為に中盤まで強力な武器が手に入らないジルの不満点を、他のサブキャラでカバーしている点は素晴らしいと思います。
ジルは堅実に探索、サブキャラは充実した重火器で殲滅バトルとテンポ良く緊張感と爽快感が切り替えられ、最後まで飽きる事がありませんでした。
流れるように状況が二転三転ひっくり返り、それぞれの視点から話が収束し始めると、
一つ一つの章がコンパクトに必要な流れだけでまとめられているのが分かります。
キャラクターも、今までのバイオには居ないタイプのファンキーなBSAAコンビを始め、
是非とも6でジル達と再開して欲しいと思えるユニークなキャラばかりでした。


音声は日本語音声と英語音声両方収録で、バイオで日本語音声は初めてではないでしょうか。
日本語音声だと字幕を見なくても話が理解できるので戦闘に集中できて、個人的にはジルも含めて声優は大体合っていたと思います。
シャアの人以外……。
章の開幕に「これまでのバイオハザードリベレーションズ」とあらすじが始まるのも雰囲気があって◎。

■操作システム・拡張スライドパッド
セーブは全てオートセーブ任せ。
本編だとチェックポイント到達か章クリアで、RAIDモードはアイテム購入やステージクリアなど必要があれば自動的に。
操作パターンは3種+拡張スライドパッドの4パターン。
拡張スライドパッドがなくても周囲を見渡せないわけではないが、
あると右スティックでカメラを操作できるので快適です。
拡張スライドパッドは2012年2月現在では対応しているソフトは、モンハン、エースコンバット、リベレーションズの三本で、説明書によると単4電池一本で480時間動くそうです。

武器は３つまで持てて、右十字キーか下画面を直接タッチして切り替えられる。
回復アイテムが敵に食いつかれている時でも使えるのは生存率が上がって◎。
即死は死ぬ。
サブウェポンとしてグレネード、パルスグレネード、デコイなどで、
ナイフもサブウェポン扱いで構えずにボタン一つで発動出来る。

■相棒
5から引き続き相棒が居ますが、さすがに反省したのか今作では無敵です。
勝手に死なれてゲームオーバにならない代わりに、かなり弱体化しています。
プレイヤーが敵に食らいつかれても乱入して助けてくれないし、攻撃力も低いし大して囮にもならない。

などと頼りにならない相棒だが、別行動で一人になると急に押し寄せてくる孤独感。
クリーチャーしか徘徊しない幽霊船の中で常に隣に人が居たという事が、どれほど自分を支えてくれていたのかと身に染みます。
でも扉を開けていきなり目の前に立っているのは止めてね。
銃を構えた相棒「大丈夫か、ジル！」
心配して駆けつけてくれてありがとう。何が居るのかと心底ビビったよ……。

■緊急回避
敵の攻撃にあわせて前進、あるいは反転をすると相手の横をすり抜けて回避できる。
バイオ3の緊急回避に近いが、リベレーションズの方が初心者にも成功し易くなっている。
弾薬節約以外にもボス戦では非常に有効な反撃手段でもある。

■バイオスキャナー(アイテム探索)
今作は通常配置されてあるアイテム以外にも隠されたアイテムがあり、
目に見えない隠しアイテムはバイオスキャナーと呼ばれる未来装備で発見する。
生体(もしくは死体)から敵のデータも採取でき、100%になるとグリーンハーブを一つ入手する事もできる(原理は不明)。
いわゆる図鑑埋めみたいなものではなく、単純に回復アイテム補給システム。
0→100%でグリーンハーブ補充→0%に戻り、同じ敵をスキャンすると少しずつ採取率が減っていく。
上記二つのバイオスキャナーの利用して船内カツカツ生活を補う事になる。

■武器とスキル(カスタムパーツ)
武器にはスキル枠の分だけスキルを装着する事ができる。
ダメージUP、連射速度UP、クリティカル率UP、装弾数UP……。
どれも有用なスキルばかりで、どの武器にどれを付けるか悩むが、装着出来る武器が決まっているスキルもあるのは残念。

■グラフィック・雰囲気
3DSとは思えないリアルなグラフィック。
体験版をプレイされた方はご存知だと思いますが、序盤だけでもジメジメとした暗い船内の閉鎖感が伝わってきます。
視界の悪い船内を歩いていてギシギシと不穏な音を聞く度に周囲を見回したり……。

■クリーチャー・戦闘の激しさ(熱中度、満足度5点の理由)
個人的にはバイオハザードは1?3までがホラーゲームで、4以降ははホラーを捨てたアクションゲームだと思っていますが、
今回の敵は近寄られるだけで脅威を感じる「怖い」化け物だったと思います。
シリーズでのゾンビに当たる今回のメイン雑魚敵のウーズも、常に上体をグネグネと揺らして近づいてきて、
なおかつ耐久力も高いので中々よろめかせて動きも止められない。
さらに食いつかれたら結構なダメージを負ってしまう、全シリーズで最も凶悪な雑魚敵です。
動きは早くないはずなのに一歩一歩近寄られるだけでプレッシャーを感じる……これぞバイオです。

今作は一体一体の敵が強く、序盤は弾薬を30発しか持てないのに一体倒すだけで10発近く消費して「この先どうなるんだ……」と絶望的な気分になりました。
体術による追い打ちシステムも健在ですが、5経験者でも本編では体術を決めるのは難しいと思います。
腕に自信のある方は是非弾薬節約に挑戦して下さい。

■大量の敵(熱中度、満足度5点の理由)
今作は敵が次々と襲ってきます。
中盤をすぎれば1体2体3体倒して気がついたらまた3体に囲まれていて、総数十数体なんて事はザラにあります。
良く見ると色んな場所から飛び出てきたりヒリ出てきてたり……。
お馴染みのハンターも一度に3,4体に囲まれるのも別に珍しくはなく、
いざという時の為にグレネードを一つ拾えるだけで安心感を得られる絶妙なバランスです。
序盤から終盤、そしてラスボスまで歯ごたえのあるバイオで非常に満足しています。
ロケランなかったらクリア出来なかったよ……。

■RAIDモード
レベル制で稼ぎプレイが出来るマーセナリーズ。
操作キャラクターは条件開放含めて登場キャラの多くを使用できる。
各キャラはそれぞれマスタリースキルが違い、ショットガンのリロード速度UPなど違いはある。

レベルはプレイヤーのLVと武器LVがある。
ステージをクリアすると経験値、BP(通貨)、武器、スキルなどを入手でき、
ショップで武器やスキルや補助装備(各種装弾数UPなど)を購入できる。
ショップでは3DSのゲームコインも使用可能。
武器はLV固定で成長しないので定期的にショップで買い替え前提。
弾薬の自動補充はないので、ステージで拾うかショップで有料で補充できる。
サブウェポンは各ステージに配置されたもの以外でも、事前にグレネードを補充して始める等のプレイ幅があるのは◎。
武器は装備枠3つ以外に12個まで所持出来る。

■ミッション
本編、RAIDモード共にミッションが存在し、条件を満たす事でスキルや経験値を貰う事ができるやり込み要素。
確認しないと報酬貰えないので、本編中もRAID中も定期的にチェックしないといけないのは不便。

■音楽
それぞれの場面に合う曲だったとは思います。
○○が乗り込んでくる時の激しい曲が好みでした。

BAD/REQUEST

■MAPが見辛い
立体なので平面のMAPが欲しかった。
結局どことどこが繋がっていたのか把握できなかったのでその場のノリと感覚で進んでいた。

■乗り物の銃撃戦と犬
洋ゲーでよくあるガトリング斉射するアレです。
バイオ5で言うならジープですが、今作はハーブが使える分多少マシにはなっています。
避ける事もできず、ダメージを食らわない為には全部撃ち落とすしか無いっての止めてくれませんかね。
世の中エイム力がたけー奴ばかりじゃねーんだよバカヤロー……・
難易度HELLでは上記の固定部分が確実にクリア出来無いので諦めました。

■オートセーブ
完全オートセーブ制で任意にセーブできない。
リスタートもチェックポイントからしか出来ない。
またセーブを分ける事も出来無いので、弾薬や回復アイテムが尽きた状態でチェックポイントに到達した時点で詰む可能性がある。
4,5みたいに手持ちの弾薬数によって弾が出現し易いという事もないので(多分)、
場合によっては「弾薬ないなら全部逃げてね＾p＾」と言うことも。

一応前述の緊急回避システムのおかげで狭い通路でも相手をすり抜けて先へ進めないわけではないし、
バイオスキャナで多少は回復アイテムを補充出来るが時折不便に感じる事もあった。
サブウェポンをナイフからグレネードに変えている状態でセーブされると、再開してナイフを振ろうとしてグレネードを投げる誤爆が発生する。
体力が減っている状態なら再開毎にハーブを使う必要があり、後日の為に装備を整えてからゲームを終了する事も出来無い。
オートセーブ自体は悪くはないが、可能なら自分の満足する状態にしてから任意セーブでも出来るようにして欲しかった……。

■バイオスキャナー
アイテム探索は個人的には楽しかったが、
戦闘終了→探索→次の部屋に→の流れで部屋毎のチェックが必要になり、
面倒だと思う時もあった。

また、敵の死体が溶けて消える時がありデータ採取ができなくて困った。
何で同じ敵でも溶けたり溶けなかったりするのか……個体差ではないですよね？
恐らく同マップ内の処理限界の為に消滅させているのでしょうが、割りと切実な問題です。
グリーンハーブ……欲しいです。

■エレベーターのロード
船内で時々あるエレベーターによる移動で処理落ちが発生する。恐らくロード。
まぁプレイ中はエレベーター以外では読み込みがないので事前の読み込みも仕方が無いとは思うが、
せめてエレベーター内の舵輪の飾りがグルグル動くのを止めて欲しい。
こんなの動かす位なら処理落ちを防いでくれと思う。

■RAIDモードのやり込みの薄さ
稼ぎプレイが出来るマーセナリーズ、だが使い易い武器がほぼ決まっていて取捨選択で悩む余地が無い。
レベル制でプレイヤーのLVが武器のLVまで達していないと使用不可。
高レベルの武器を手に入れてもしばらく意味がないし、そこまで高レベルの武器を入手する事も殆どない。
同武器でも強さやレベルが違うなどはハック＆スラッシュ系では良く見かけるシステムだが、
リベレーションズはスキルが自由に付け替えできるので、重要なのはそこそこの攻撃力と連射速度とスキル枠数のみ。
火力不足に感じると同じ武器の上位レベルを探すだけ。
ショップの品揃えもそこまで変動しないし、ゲームコインが必要な商品と通常の商品に殆ど違いがないのも意味不明。
せめてそこは通常より数ランク上のモノが買えるようにしましょうよ……？

発売前からRAIDモードには期待していたが、
感想としては遊べなくもないが本編ほど熱中する要素もないモードに思えた。
戦闘も面白いし、ステージ構成も良い。忙してくて楽しいステージもある。
でもマーセナリーズ好きでないと最後まではプレイはしない気はする。
あと、RAIDモードは本編進行中で遊べるようになるが、全て遊ぶには本編クリアが必要なので注意。

COMMENT

新旧バイオの利点を取り込んだ良作です。
RAIDモードは個人的には残念だったけど、ただスコアを競うだけのマーセナリーズよりは遥かに間口は広いし稼ぐ楽しさもあり、
何よりリベレーションズに興味のある人は本編だけでもプレイする価値は絶対にある。
クリーチャーも怖さの中にも個性があり愛着が持てます(?)。
今後のバイオはリベレーションズの流れが受け継がれていったら良いなぁと心底思います。

メーデーメーデー……こちらクイーンゼノビア……救難信号……
メーデーメーデー……メェ??デェ??……