NintendoDS mk2 - ニンテンドーDSの参加型レビューサイト

GOOD!

魔法の国を舞台に、主人公の女の子が国の住民達の協力を得ながら、持ち前の歌とダンスを駆使して、事件の数々を解決していく物語。

ゲームの流れとしては「事件発生⇒お使いや素材アイテム入手等を得て専用のコーデや舞台を作る⇒舞台内のリズムゲームをプレイする」の連続となる。
各種アイテムは無制限に手に入るが、一部のアイテムは時間経過待ち・及び特定の住民によるアイテム交換等を行わなければならず、入手するにはある程度の手間がかかる。

多種多様なコーデや舞台・リズムゲームに参加してくれるパーティを集める目的があり、それらの種類はなかなか豊富。
好みのコーデ等をお気に入りに登録できるので、わざわざ各項目の選択のし直しを行う手間が省けるのも嬉しい配慮。
ゲーム進行に関するヒント表示や、コーデや舞台に必要なアイテムの一覧情報、一度足を踏み入れたエリアにワープできる機能がいつでも行える等、システム周りは至って快適。

女の子や魔法の国の住民達は非常に魅力的に描かれており、グラフィックの質も3DSとしては高い部類。メルヘン世界の雰囲気ゲームとしてはハイレベルと思う。
（ご都合展開が多いものの）ストーリー描写にも力が入っており、各事件が発生するまでのプロセスや解決後の後日談が明確に描かれる。
BGMも作中の世界観にぴったり合った楽曲揃い。さらにはリズムゲームの楽曲のほぼすべては可愛らしい女性によるボーカル曲という豪華仕立て。

BAD/REQUEST

ゲーム中における大半の行動がお使いとアイテム収集といった、いわゆる「作業」に費やされるため、純粋なるゲーム作品としての面白みはあまり高いとはいえない。
とにかくアイテム収集をしないとお使い等のフラグが成立しないので、プレイが段々とだるくなる問題あり。
場合によっては100個単位のアイテムを要求をされるものがあり、アイテムの過剰要求のせいで常に所持アイテムが枯渇状態になりやすい。
作中におけるエリアは数えるほどにしかなく、その探索範囲もあまり広くない。もっとも、広すぎると、だるいお使いとアイテム収集が余計にだるくなるのは明確なのだが・・・。

お使いやアイテム収集・及びリズムゲーム以外での遊べるゲーム性は皆無。この手のゲームにありがちなミニゲームは未収録。
リズムゲームに関しても、イベント進行のための通過点の意味合いが強く、がっつりとやり込むタイプの内容ではない。各曲の難易度は非常に低い上に、スコア等の記録もない。
リズムゲームの楽曲は10曲超と近年のゲームにしてはかなり少ない。また、各曲の演奏時間もやや短く感じられる。

地味に恐ろしい凶行で暴れまわっていたラスボスとの対決が、（ネタバレなので省略）だったのが拍車抜けだった。ラスボス自体はいいキャラしてたのだけど・・・。

COMMENT

本編オールクリア済み。コーデ等の素材は八割方回収。

一つのゲーム作品としては最初から最後までお使いとアイテム収集重視で、素直に楽しいものかといわれるとかなり微妙。
しかし、登場キャラの魅力さ、雰囲気ゲームとしての上質さは本物であり、多少の作業も苦痛にならない位に惹かれるものも持っている気がする。

難易度に関しては普通にプレイすれば詰まる心配がまずないので「0」とさせて頂いたが、作業の多さゆえにプレイ時間は結構長引くと思われる。