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GOOD!

リズムゲーム要素を含む箱庭色の強い横視線アクションゲーム。30ステージからなるストーリーモードと、3つの難易度ステージから選べるスコアアタックモードを収録。

BGMのリズムに合わせながら小刻みに主人公を左右どちらかへと移動させ、敵等の攻撃を回避しつつゴールまでたどり着くとステージクリア（スコアアタックモードにはクリア条件はない）。
従来のアクションゲームとは違い、「ステージ中に流されるBGMの小刻みなテンポ＝主人公の一歩移動」という方式を採用しているため、（一部例外を除き）突発的な高速移動はできない。
そのため、リズムを合わせつつ、敵等の動きパターンと主人公移動を上手くシンクロさせないと一向に先に進めない恐れが強くなる。

主人公を任意で左右移動させるアクション性と、BGMのリズムにのりながら移動させる要素が上手くかみ合っているのは見事。
また、ステージ内に設置された仕掛けの数々をどう利用するかというパズル的な要素もあり、ごり押しではまずクリアできない思考性の強い一面もある。

ストーリーモードにおいては1ステージあたりの構造が短いので、過剰に長期戦になる心配は薄い。
そう簡単にはクリアさせてくれない難関もあるが、ゲームバランスは優秀。運が絡む要因が皆無なので、パターンさえ把握すればきっちりとクリアさせてくれる絶妙加減。

ダークとファンシーさが調和したグラフィックデザインのレベルは非常に高い。キャラデザインも可愛らしく、箱庭の中でキャラ達が動き回る様は賑やかそのもの。
ポップなBGMもゲームの雰囲気と調和しており、ノリノリリズムでゲームに集中できる。
「女神に恋した魔王のために、使い魔の女の子（主人公）が代理告白する」というストーリー設定が素敵。あと、エンディングがなんか切ない。

BAD/REQUEST

初期の残機数が少なく、各ステージの初見ではあっという間にゲームオーバーになりやすいのが難点。
敵等の種類はあまり多くなく、先のステージでも似たような顔ぶれに遭遇しがち。とはいえ、仕掛けの配置の組み合わせにより、似たようなステージは極力避けられているのだが。

ストーリーモードでは比較的短時間でクリアできるステージが多く、オールクリアまでの到達時間は意外と短め（もちろん苦戦の機会が多いと時間は長引くが）。
スコアアタックモードの各難易度ステージは同じ構造が延々と繰り返されるだけなので、長期プレイするとマンネリ化してくる恐れあり。

COMMENT

ストーリーモードは全ステージオールクリア済み。各ステージ内に配置されているとある重要アイテムもすべて回収済み。

今までにあまりない新感覚のリズムアクションゲームで、ゲームとしての完成度も非常に高い隠れた良質作。
総合的に高水準な作品であり、マイナーで埋もれさせるにはもったいない気がする。
安価発売故にボリュームはやや小振りだが、500円弱でこの内容ならば文句はない出来。