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GOOD!

・「ビックリマン漢熟覇王」として見ると
ゲームという形で「ビックリマン漢熟覇王」のシステムを再現しているのは評価すべき点かと。
「魔界戦記ディスガイア」シリーズのキャラもビックリマンの絵柄にするとまた違った味わいがあり（ビックリマンシリーズの絵柄自体、「子供に分かりやすく」がコンセプトである）、また多数の漢字を組み合わせて作る熟語で漢字の勉強にもなる（小学校6年生までで習うレベルなら大半が網羅されている）ので、遊びながら「ファンアイテム」としての役割を果たし、学ぶ事も出来るのだから。

BAD/REQUEST

・漢熟合成の制限について
このゲームでは漢字シール同士を合成して、別の漢字シールを作るというシステムがあるのだが、漢字シールを合成する事に制限があり、ストーリー上でその漢字を持つ相手を倒すと作れるようになる（でなければ素材となるシールを持っていても作れない）というのは、デッキの構成という観点から見ると自由度が低く感じるかと。
単純にストーリーを進め周回を回し、漢熟合成のレシピを増やすのならば単純な画数勝負である「初級のみ」の設定にした方が一番楽に進めるという、カードバトルの趣旨（デッキ編成や熟語の組み合わせを研究する）から外れた物になっているのも皮肉だが…
・シールについて
キャラの図柄が描かれたシールよりただ漢字のみが書かれたシールの出現率が高く感じるのは、物足りなく感じるし、また元となっている「ビックリマン漢熟覇王」自体も「魔界戦記ディスガイア」シリーズとコラボしているが、「マール王国の人形姫」シリーズなど（変わり種としては「クリミナルガールズ」などもいけるかと）日本一ソフトウェアの他の作品もコラボしたシールにアレンジしても面白くなったのではないかと思った。
「ビックリマン漢熟覇王」自体第三巻で新弾発売が停止しているが、「悪魔VS天使シール」シリーズと違い天使・悪魔・お守り（時代により名称も異なる）の三すくみ&ヘッドというカードの顔触れと、三すくみに追随する元ネタに固執する必要が無い分、自由にキャラクターを出せるという強みもあるのだから（ビックリマンシリーズ最大の敵は、PTAからのクレームでも公正取引委員会の勧告でもなく、「キャラクターのネタ切れ」だった。一番有名な10代目ことブームを巻き起こした初代「悪魔VS天使シール」の時代でも、後半になると天使・悪魔・お守りの三すくみ自体元ネタが尽きていた）。

COMMENT

「魔界戦記ディスガイア」シリーズのファンや、「ビックリマン漢熟覇王」に興味はあるがシールを揃えるのが難しい人には購入する価値はあるが、前述のようにデッキを作るための合成の制限がネックであり、4周全てクリアしないと実戦に耐えうるデッキを組めないのがデッキシミュレーターとしては厳しい所である。
最初の1〜2周は（4周全てでもOK）「初級のみ」の設定でプレイしてストーリーを進め（最初に選ぶ漢字は「龍」（16画）がいいかと）、何度かクリアして漢熟合成のレシピが増えてデッキも満足いくものを作れるようになってから（その頃にはクリアボーナスの上積みで素材となるシールも買い放題になっているのでデッキを作るのも難しくないだろう）、「公式」「上級」「動乱」のルールにシフトしていった方がよいだろう。