大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-
中央値: 55 Amazon点数: 2.8
スコアーボード
標準偏差 12.67 難易度 1.64 mk2レビュー数 14ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティ | グラフィックス | 音楽 | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | 難易度 |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 3pt | 4pt | 4pt | 3pt | 2pt |
76pt
GOOD!
・世界観(5点を入れた理由のひとつ)
とにかく明治の日本とイギリスの世界観を写すグラフィックが良かった。
ムービーも数は少ないがそれに含まれる。
また当時の貨幣価値や、窓に関するトリビアを知ったり興味深かった。
・キャラクター(5点を入れた理由のひとつ)
登場キャラクターの動きがとにかく面白い。
しかもけっこうヌルヌル自然で、
モーションキャプチャー技術の進化に驚いた。
(ただこれが行き過ぎてBAD要素も出てくる)
・寿沙都
今回は浮世離れしたキャラにせず、ベタな和服の女学生で
勤勉・聡明という現実味のあるところが逆に良かった、
と個人的には思う。
これだけ切れモノなら、現代ではとっくにナルホドなど
差し置いて自分で弁護士になっていると思うが(笑)
そこは明治の大和撫子。
一歩引き、ひたすらサポートに徹するという、
これ以上ないパートナーになっている。
ナルホドと互いに丁寧語で話すのも時代を感じてGOOD。
二人の距離が縮まっていくエピソードがもっとあれば
ベターだったか。
・ホームズ&アイリス
主役二人と対照的に、逆転名物のすっ飛びキャラコンビ。
このコントラストをおそらく狙っているのだろうが、流石。
メジャーキャラと絡ませてどんなものか心配だったが、
とても面白く自然に融合したと思った。
アイリスが頭良すぎて笑った。
・共同推理
スポットライトを使った演出(BGMも含)がとにかくカッコ良かった。
初期論理が結構ムチャ振りになってしまうのは致し方なしか。
・課金コンテンツ
完全にファンアイテムになるが、ショートショートで
当時のイギリスの習慣などが解ったり、
BGMやSEのNGモノが解説付きで収録されて制作過程を
イメージできたり興味深かった。
8コンテンツ全て揃えたら何か良いことがあると嬉しいが。
BAD/REQUEST
・チュートリアル的立場の第1話が長い!
これは最近の同シリーズでも同様に思ったが、
1作目の第1話のように、法廷の世界観をまずは体験させ、
一人の証人→真犯人などシンプルにしたうえで、
無罪のカタルシスを味あわせてサクッと終わるのが、
特にビギナーへの配慮として必要なのでは。
後に備えての伏線のために長くなってきたのかもしれないが、
独立した章がひとつくらいあっても良いのではないか。
・本当に大英帝国?
確かに基本的な会話などは日本語で良いのだが、
大英に行ってからは『異議あり』『待った』など一部の
言葉を英語にするなど雰囲気を作る工夫がもっと欲しかった。
(むしろ大日本の裁判シーンでそれがあった)
ナルホドはまだ許せるが、
バンジークス検事まで日本語で『異議あり』は。。
某刑事の手持ちスナックとか、良い雰囲気も出していただけに残念。
・裁判長
完全にボケ立場を、陪審員に持って行かれた感じ。
おまけに判決も陪審員のなすがままという感じで、
空気的存在だった。
・検事
こちらもさすがにキャラ作りが飽和したのか、
○剣と○ドーの合わせモノのような感じだったが、
存在感はあまり感じられなかった。
死神というくらいだから、ナルホドに『怖ェー!』と
言わせる威圧感もあって良かったのでは。
・キャラクターのリアクション
他のレビュアの方も言われているが、
キャラの動きを一々待たないといけないのは気になる。
まぁいつも眠そうな彼とか、あえてこちらをイライラさせる
演出の意図もあるだろうが。。
あと、4章の被告人の決めポーズが少しクドイ。。
・陪審員システム
前章の関係者など既知のキャラを登場させすぎなのではと思った。
6人全員すっ飛びキャラでも良いが、
『無作為に選ばれた市民』というリアル感はもう少し欲しかった。
(デザインスタッフは大変だろうけど)
それと皆、周りに流され手の平返しすぎ。。
陪審員が票を入れる演出はとても気に入っていたので、
今後に期待したい。
・事件現場の状況
欲を言えば、もう少し工夫が欲しかった。
密室とか、決定的目撃者がいたとかばかり。
まぁ初めてプレイする人にはこのくらい解りやすい設定にしないと
いけないのかな。。
COMMENT
検事モノ含め、シリーズ全タイトル(vsレイトン以外)プレイ済み。
最初の3部作を超えられないという厳しい意見は毎度のようにあるが、
私はどのシリーズもそれぞれ味があるし、
試行錯誤する制作スタッフに敬意を表する。
霊媒やテクノロジーといった飛び道具を使って
ダイナミックに展開した過去作に比べると確かに地味な今作だが、
ホームズをリスペクトして現実的なストーリーを進めるという
巧氏の意思があるのでは、という気もするし、
個人的には良作だと思っている。
19世紀のロンドンで生活してみたくなった。
伏線の未回収で物議を醸しているようだが、
自分はクリア前にAmazonのレビューでその事実を知ってしまった上で
プレイしたのもあり、とくに失望は感じなかった。
あからさまに『次回作も買って』と言われている感はあるが。。
人気シリーズの続編は、
ビギナーとコアファン両方にベクトルを向けるという、
シリーズを重ねるごとにそれこそ『ムジュン』が増すもので、
着地点を探すは至難のワザだろう。
それでも今作も『人を信じることの大切さ』のテーマを
ブレることなくしっかり出し、夫婦愛を感じるエピソードや、
バブリーな時代に潜む格差の問題などを盛り込むなど、
考えさせられるシナリオだった。
辛辣なレビュー、採点も多く見られるし、
私自身も厳しいことも多く書かせてもらったが、
やはりこのゲームは楽しい。待った甲斐があったと言える。
初めての方にもオススメするし、
コアなファンでも、旧作の思い出は置いておいて
フラットな気持ちでやってみるなら楽しめる、と自分は考える。
Amazonレビュー
レビュー者: オレンジ レビュー日: 2017-07-05シャーロック・ホームズのヘボ推理を一々修正する作業もつまらない。
おまけに一つ一つの事件もスッキリしない。
逆転シリーズは全て購入してきたが、2は様子見にする。
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GOOD!
■キャラクター
シリーズで一番好きかもしれません。
最初は主人公の頼りなさに苛々しましたが、きちんと終盤に向けて成長が見られて納得感があります。
助手のスサト、ホームズ、アイリス、アソウギ、バンジークス、ティンピラー兄弟、皆好きです。
■3Dモデル
2Dから3Dへの乗り換えは個人的には大正解だと思います。
モデリングの巧みさは3DSでもここまでできるのかというレベルですし、表情を含めたキャラの動きも上々。
ホームズの推理の時は演出もあいまって思わず見入ってしまいます。
■とんでもギミックの減少
シリーズを進むごとに推理より超能力や超科学を駆使した難癖に近い謎解きが増えて辟易していましたが、今回はそれがぐっと減っていい塩梅でした。
ホームズのとある発明を使った時にそんなものは証拠にならないと一蹴されるのは新鮮でした。
■音楽・音による演出
世界観に合わせて丁寧に作られている印象です。
このタイプのアドベンチャーの中では頭一つ抜けていると思います。
■ストーリー
少々冗長な気もしますが、続きが気になってついつい長時間プレーしてしまう魅力がありました。
BAD/REQUEST
■詐欺商法
多くの方が書かれている通り、思いっきり未完です。
サブタイトルに第一章とか成歩堂龍ノ介○○編とかあるだけでだいぶ印象は変わったでしょうに、なぜこんなことをしたのか理解に苦しみます。
解決する事件がみな小ぢんまりしていたのも未完を強調してしまっており、さあ本編が始まるぞという気持ちでエンディングを迎えるとかもう…
■裁判パートが長い
特に一章と五章。
終わったと思ったら続く、終わったと思ったら続く…の繰り返しは手に汗握るを通り越して疲れました。
■テキスト送りが遅い・バックログが見づらい
演出の都合もあるので初見での人のセリフはまあ仕方がないとして、せめて既読文章や調査時のつぶやきに近いセリフは一瞬で表示してほしかったです。
またバックログがすぐに確認できないのも地味にゲームのテンポを悪くしていました。
■謎解きの展開が固定されている
これはシリーズを通しての難点だと思っています。
操作や尋問の進め方で様々な角度から真相に近づけるとかあれば繰り返し遊べるのですが。
■DLC
プレー後の感想が「ああ面白かった」なら喜んでアナザーストーリーや資料集に飛びついたでしょう。
未完でこんなにたくさんのDLC出すなら本編のエピソード一つ追加してくれよという気持ちでいっぱいです。
COMMENT
リメイクを除けばスピンオフも含めて全作プレー済み、ついでに全て新品で買っています。
今作に関しては早くから未完成という評価が耳に入っており、テンションが上がらずこの時期までプレーを見送っていました。
逆転裁判シリーズで初めての中古購入です。
本当に何でこんなことになってしまったのでしょうか。
キャラもグラフィックも音楽も良く、無茶ギミックの少ない謎解きも好感触、傑作に成りえた作品でした。
BADでも書いたとおり、本当にサブタイトルに一言添えてくれるだけで良かったんです。
売れ行きが悪かったら続編が作られないこともままあるゲームソフトにおいて、未完を隠して商品を販売するメーカーは信用できません。
次回作が発表されてもまず内容を疑わなければならないのは悲しいです。