赤川次郎ミステリー 夜想曲 本に招かれた殺人
中央値: 68 Amazon点数: 3.9
スコアーボード
標準偏差 14.12 難易度 2.53 mk2レビュー数 15ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティ | グラフィックス | 音楽 | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | 難易度 |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 3pt | 5pt | 5pt | 5pt | 4pt | 4pt |
89pt
GOOD!
音楽:
ショパンの夜想曲ばかりが目立つが、真相を見た後のスタッフロールで流れる音楽が非常に秀逸。各話ごとのテーマに沿って厳かなもの、しっとりとしたものが使い分けられている。
また、挿入音楽は作風は作品のイメージと近いレトロなものが多いが、古臭い印象は全くなくこ洒落た感じで、街を散策しているときは地方の小都市を旅行しているような気分になれる。一方、洋館内での音楽は綺麗だが心にしこりの残る後味の悪さを潜ませている。それにより、クローズドサークルが舞台ではないのにどこにいても洋館(事件)に縛られているような錯覚に陥る。
簡単にまとめると、某雪山の有名サウンドノベルの音楽のように美しいメロディで魅せるタイプの音楽ではなく、しっかりと黒子になりながらも適切に場面を盛り上げるタイプである。
熱中度:
ストーリーがサウンドノベルでは群を抜いて良いと思う。
(比較対象:弟切草、かまいたちの夜シリーズ、街、最終電車、閉鎖病院、魔女たちの眠り、月の光、忌引草、学校であった怖い話など)
具体的には、進んだ結末がタイトルつきの本になり、本棚に飾られる点がコンプリートしたくなる気持ちをうまく掻き立てる。そのため、バッドエンディングもただ数を乱発するだけの薄いものではない。自分なりに推理し、追求した結果が「冷たい手錠」という結末になったりするのだ。
しっかりと腰を据えての推理シーンも、「これはもしかすると非常に危険な状況なのでは?」な場面での緊張感のある推理シーンも、パニック状況でのとっさの判断の繰り返しもあり、知的なサウンドノベルとしてここまで作りこまれているのはないのではなかろうか。
満足感:
ボリュームがある。というのも、PS作品2つ分の移植であるからである。
それぞれ4つ(3つ+完結編)の事件があり、十分遊べる。
BAD/REQUEST
個人的にはないが、良いところの裏返しとしていくつか。
・音楽、文章の内容からレトロな昭和の雰囲気があるが、今の大学生とは多少文化が異なるので平成生まれの若者には物語に入り込みづらい。昭和62年生まれの私で「こんな大学生もいるかな」のギリギリ許容範囲。また、ギャグも古い。
・推理物ではあるが、いわゆるあっと驚くトリックはなく、人物の細かな言葉尻、関係性などに何気ない疑いを持ち、そこから犯人を推理していく手法の探偵なので、派手さがない。某雪山作品、某裁判作品など演出が華やかなものと比べると地味な作業になってしまうのでコツコツ情報を集めていくのが苦痛になる人には向かない。(そういう人はそもそもミステリーに向かないが)
・上のポイントと関わるが、推理の難易度がびっくりするぐらい高い。推理を投げてやみくもに進めようとしても序盤で選んでいた選択肢がポイントであったりして、ラストの選択肢だけ変えても結末はバッドエンドのまま…というのもザラ。本棚コンプリートは攻略サイトなしでやると相当きつい。(ただし、ゲームバランスが悪いわけではない)
COMMENT
個人的には、良よりの優、っといった評価。
このレビューをここまで読んで、興味がわかない人には薦めない。
さらに言えば、原作ファンにも積極的には薦めない。
というのも、原作は全く「夜想曲」というワードが出てこないからである。私はゲーム攻略後に原作を読んだのだが、コレジャナイ感を受けた。
雰囲気は近いのだが、原作より主要キャラの人間関係が生々しさが消えてよかったように思う。
Amazonレビュー
レビュー者: 黒ミッケ レビュー日: 2014-09-151は面白かった。2は序盤から質が明らかに劣るが、終盤がとても良い
1でつまらないと思えば2をやる価値は無い
この曲はバロック期の名残で、振り子の様に危うさがあり、繊細なバランスがあり、ほぼ装飾音で成り立つ
ショパン独特のロマンチズムで洗練された名曲
このゲームも派手に悲劇を着飾っており、これらが最後に浄化する
素敵な作品です
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GOOD!
※原作、PS版も未プレイです。
・ボリューム
赤川次郎の短編が10作ほど楽しめます。(一部は赤川次郎作ではない?)
殺人やオカルト、サウンドノベルらしい怖さもバッチリなのでサウンドノベルファンは問題なく楽しめると思います。
エンディングコンプなどやり込みもありボリュームは問題ないでしょう。
・お手軽さ
ボリュームはありますが、グッドエンド達成(ベストエンドではない)なら1作に付き1~2時間程度で終われます。
グッドエンドは何度か繰り返せば自力で到達可能なので、すぐに次のシナリオを遊べるのは良かったですね。
基本的にどのシナリオも繋がっていないので時間のない方も気軽にプレイ出来ると思います。
・作業
一通りクリアしたあとは攻略サイト等を見ながらのエンディングコンプなどになりますが、これらの作業プレイが好きな人は楽しいでしょう。
私も途中からはスキップ使いまくりでただ埋める作業をしていました(笑)
逆にゲームはすべて自力で!攻略サイトに頼りたくない!って人はこのゲームには手を出さない方が無難です。
BAD/REQUEST
・難易度
サウンドノベルらしくない難易度です。
チャートなどもない為、自力ですべてのエンディングにたどり着くのは相当厳しいでしょう。
2に至っては特定の文章をチェックして別ルートを導くという「ミステリーチップ」のせいで可能性が無限となり地獄です。
また、隠し要素の解禁の条件が厳しく、こちらは輪をかけて自力では厳しいです。
特にDSに新たに搭載されたタッチャブルワードをコンプするのが難しく、現時点で攻略本も攻略サイトもありません。
逆にPS版の攻略サイトは多数あるので混乱されてしまい、私はいつの間にか解禁されていたような状態でした。
・事件+オカルト
この手の推理物で「幽霊などの仕業ではなく本当は人間の仕業」というのはよくあるが、このゲームは本当に幽霊が出てしまいます。
基本的に事件自体は怨恨などによる殺人なのだが、幽霊などの登場でリアリティー激減です。
赤川次郎ファンやオカルト好きな人には好評かもしれませんが個人的にはナシですね。
・環境
スキップ機能はスピードはかなり早めで、オートスキップなのも良いです。
しかし各話でベストエンディングを見てからじゃないと使えないのは理解に苦しみます。
しかも既読スキップではないのがとても不便でした。
また、PS版にはなかったらしい途中セーブが出来るようになったのは大きな評価だとは思います。
エンディングコンプにはセーブロード繰り返しが必須なのでこれがなかったらと思うとゾッとしますね。
しかしそのセーブの個数が4個と少なかったり、データの詳細がわからなかったり、選択肢表示中はセーブ出来なかったりと、もう一歩がんばって欲しかったところでした。
COMMENT
長編サウンドノベル1と2かと思っていたのでちょっとビックリしました。
山奥にポツンと建つ洋館に閉じ込められた中で起こる連続殺人事件…なんてのを期待してましたが、普通に街に戻ったりしてましたね(笑)
個人的に短編集は好きなのですが、残念ながら特に残るシナリオはなく、どれも「ふ~ん」って程度でした。
主人公やヒロインがどこにでもいる普通の人すぎて感情移入ってレベルではなかったです。
オススメするのは単純に赤川次郎ファン、サウンドノベルファンですかね。
実際は赤川次郎らしくないらしいですが、ファンならコンプしたいと思うと思いますので。
正直もっと良質なサウンドノベルやミステリーADVは多いですが、DSソフトは今なら安価なのでその分は十分に楽しめると思います。