西村京太郎サスペンス2 新探偵シリーズ 金沢・函館・極寒の峡谷 復讐の影
タイトル概要
中央値: 67 Amazon点数: 3.8
スコアーボード
ユーザーレビュー
335人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
Amazonレビュー
レビュー者： 藤原先生のファン レビュー日： 2017-04-20
推理の選択場面で、間違ったものを選択すると、対峙している相手の「呆れた～、それでも探偵か？」と言わんばかりの辛辣なコメントと、新さんの首を振りながらの言い訳がすごく面白くて、それに気付いてから、すべての「間違った」選択をして笑ってから、「正しい選択」をして楽しみました。第２作も同様に楽しんでます。
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GOOD!
・グラフィック
相変わらず美麗。背景や小物もキレイで、死体もグロくない程度にリアルで良い。たまに入る上画面下画面を通しての一枚絵も非常にキレイだったが、これはもう少し枚数が欲しかったところか。
・手軽
一話が3～4時間程度で終わるので手軽にプレイ出来る。West Village2は更に手軽なので、全体的にお手軽ADVといった印象。
・第2章
動機やトリックは薄っぺらいが、西村京太郎氏らしいアリバイ作りの時間マジックがあり、そこは良かったです。
BAD/REQUEST
・リアリティのなさ
主人公は毛先を遊ばせオシャレあご鬚を生やすイケメンなのだが、とても35歳とは思えない発言や口調なのが大きな違和感。一人称が「ぼく」、28歳の女性の名前をちゃん付けはないでしょ。神宮寺三郎氏が20代であの渋さなのにコレはないです。少年マンガの高校生主人公みたいで感情移入できませんでした。他にも横柄すぎる態度を常にしている人間や、大屋敷に潜んで殺す相手を探すおばさん(と、それを何度も取り逃す主人公達)など、全体的にリアリティがなさすぎ。リアルであるべきサスペンスがこれでは感情移入できないのも当たり前ですね。
・伏線と難易度
相変わらずのク●みたいな伏線。何の脈略もなく主人公が催眠術の本を読み出すとかあり得んでしょ。他にも例えば今いる場所から移動しようとすると「もう少し調べてみよう」などと出て移動できず、小物などを調べると移動できたりするわけだが、そのせいでその小物が実は重要だとわかるという…普通に移動できれば伏線としても自然になり、難易度も上がるのに実に無駄。難易度はないも同然、伏線がバカすぎて真犯人が丸わかりのADVの何が楽しいのかと。今作は初心者ガイドOFFがあるが、これもほとんど意味ないです。
・悪い意味で遊びがない
どこに行ってもやれることが限られている為、すべてのテキストが伏線というか事件の重要な話になっている。もっと色々話せたり自由に調べられたりすれば上記も多少は改善されると思うのだが。ADVには事件に関係ないくだらないテキストがあった方がすべてにおいていいと思った。
・つまらなくてクサイ演出
何か大きな事が起こると順番にキャラが切り替わって、A「ま、まさか!!(ガーン)」、B「そんな事って!!(ガーン)」、C「嘘だろっ!!(ガーン)」…などというシーンが多いのだが、これがクサいわ過剰だわ鬱陶しいわで萎える。また、今回は推理シーンが更に多く、しょーもない推理の時もいちいちカットインが入るのもさすがに邪魔。
・West Village2
目撃者の証言の嘘を見抜くなど話は良いのだが、迷路やパズル(落ちゲーとかそれはそれで楽しんだが笑)、部屋の割り振りなど推理とは関係ない話があまりに多いことがつまらなかった人は多いのではないのだろうか。証言のページと解答するページがすぐに行き来できないのをイライラした事もあり、60話ほどでやめてしまいました。
COMMENT
前作や山村美紗サスペンスの3作共、良いゲームを作りたいという意識は見えるのだが、DSということで子供受けしたいのか、あまりに簡単で単純でわかり易すぎる。もっと難しく、動機なども深く、トリックも納得行くものであれば好きなシリーズにもなりえたのだが…。子供向けにしたいと思いきや、2時間サスペンスっぽいところもあるのだが、それにしてはキャラクターがゲームっぽすぎて寄せきれてない印象。どうせ寄せるなら「太陽にほえろ!｣に寄せまくっている同じくDSのADV「落シ刑事」ぐらいして欲しいもの。(ゲームとしてはこの落シ刑事の方が圧倒的に完成度は低いのだが、こちらの方がシナリオなど全体的に印象は良かった。)また、全体的にトリックに固執しているので、もう少し人間ドラマも見たいところ。(そういう意味では第1章のラストは良かったか。)
数々のADVをプレイした人には物足りないと思うが、ADVをほとんどプレイした事ない人の入門ゲーとしてはちょうどいいくらいかも。今なら500円程度なので、初心者やサスペンスADV不足の人はプレイしてみて下さい。