采配のゆくえ
中央値: 67 Amazon点数: 3.5
スコアーボード
標準偏差 11.15 難易度 1.00 mk2レビュー数 35ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティ | グラフィックス | 音楽 | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | 難易度 |
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3pt | 4pt | 3pt | 2pt | 4pt | 4pt | 0pt |
65pt
GOOD!
・アイディア。シミュレーションゲームやアクションゲームとして扱われることがほとんどである戦国時代(厳密にはもう安土桃山時代か)の合戦を、アドベンチャーゲームに落とし込むという発想が秀逸だった。ゲームとしてのルールは徹底的に単純化されているから、誰でも簡単にプレイできる。加えて、「歴史上の戦いにおける敗者側を主人公として、それを勝利に導く」という設定も、このジャンルとしては非常に新鮮で楽しい。シリーズ化もできそうだ。
・グラフィック。一枚絵が大量に用意されていて、それを駆使した演出もこの上なく豪華。さらに、アニメーションにもなかなか力が入っている。また、説得シーンなどで下画面に主人公の横顔を表示して、その心情を表現しているのも興味深い。過去のニンテンドーDS用アドベンチャーゲームがもてあまし気味だった下画面に、面白い活用法を見つけている。
・キャラクター。敵味方とも、史実のエピソードを生かしつつ巧みにアレンジが施されていて、現代の人間からも好感の持てる(もしくは単純に笑える)魅力的な性格やキャラクターデザインとなっている。そのため、日本史に詳しくない人もすんなりゲームに入り込めるし、ある程度の知識があれば「あの逸話がこう活かされているのか」と、物語をより深く味わうこともできる。
・ストーリー。とにかく、分かりやすくて親しみやすい人間ドラマが盛りだくさん。友情がありライバル関係があり、親子や男女の愛があり、憎しみと裏切りもある。固い絆で結ばれた友との別離の後には、新たな同志との出会いが待っている、といった感じ。また、仲間たちと交わしたさりげない言葉があとで重要な役割を果たすなど、伏線の張り方も巧妙だ。さらに、単なるミニゲームに見えた「天眼」が、ちゃんと物語の上でも意味を持ってくるのには感心させられた。
・テンポのよいゲーム進行。場所移動の繰り返しや複雑なフラグ立てなどで時間を空費する必要がなく、プレイがとても円滑に進む。操作性も良好だ。
BAD/REQUEST
・「逆転裁判」との類似性。これについては長くなるためCOMMENTで詳述する。
・価格のわりにプレイ時間が短いこと。しかし、関ヶ原の戦い(の当日)のみに焦点を絞った作品である以上、あまり長くなっては逆に物語が間延びしかねない。かといって、ルート分岐を用意するというのもちょっとピンとこない。このゲーム、ストーリー面では一本道であることに徹しており、「追い詰められた状況から、唯一最善の選択によって犠牲を払いつつも前進する」形となるため、「あそこで○○していれば」的な後悔はしようがないからだ。つまるところ、もっと価格が低ければ一番よかったのではないか。
・ラスト。作中の伏線のみならず、史実にも目配りしつつ理由づけがなされてはいるが、一つの物語の締めくくりとして満足できるかは別問題で、これまでの苦労や犠牲を無にされたような徒労感が拭えない。後日談を見る限り、主人公の言葉は相手に完全には届いていないようで、ますます空しさがつのる。また、死者はともかくとして、生き残ったはずの面々までほとんど顔を見せないという味気なさはどうにかならなかったか。特にヒロイン二人については、最後にああいうまとめ方をするなら、もう少し描写を密にしておいてほしかった。
・天眼の内容。「マップ上の味方部隊を動かして敵を誘導し、指定された手数で完成形の配置を作る(やり直し自由)」というパズル的な代物なのだが、各部隊の行動方針が大まかに示されてはいるものの、実際にそれぞれがどう行動するかは動かしてみないとわからない(たとえば、右上の敵を追尾する部隊は、まず右に向かうのかそれとも上に動くのか、など)。結果、なんとなく試行錯誤を繰り返してなんとなくクリアに至ってしまい、あまり手ごたえがない。
・簡単すぎる点。難易度はかなり低く、ゲームが進んでもほぼそのまま。新しい「作戦」も、イベント的なものを除いては出てこない。また、ときにはそもそも選択肢を提示するまでもないような見え見えの設問もあるし、そうでなくても、プレイヤーが選択する前の段階で、他人のセリフによってほとんど答えが示されてしまうことが少なくない。したがって、全般的に「自分の采配によってピンチを切り抜けた」というカタルシスは薄い。
・プレイ中、作戦の内容は閲覧できるが、その作戦を「誰が使えるか」は確認できないこと。中断した後で時間をおいて再開すると戸惑う。人物欄の空白部分にでも書いておいてくれればよかったのに。
COMMENT
一部に誤解もあるようだが、「絶体絶命の窮地から、知恵と度胸を武器に一発逆転の勝利を狙う」という展開自体は、別に「逆転裁判」の専売特許ではなく、むしろエンターテイメントにおける王道の一つでさえある。だから、仮に本作が、出発点としては「歴史版・逆転裁判」を狙って企画されたとしても、制作過程での肉付け次第では、元ネタとは違った固有のテイストを持つゲームに仕上がることもありえたと思う。この作品の根幹に据えられた「合戦アドベンチャー」なる発想は、まぎれもなく独自のものなのだから。
しかしながら、完成した作品は、システムも演出もユーザーインターフェイスも、プレイヤーに否応なく「逆転裁判」を連想させる内容になっている。なぜか。やはり、そうした方がユーザーに受け入れられやすいという考えからではないか? 確かに、あえて危険を冒して未知の領域に踏み込むより、既存のヒット作の後追いを選んだ方が安全ではあるはずだ。それでも、せっかくの意欲作が、内容に好意的な人からさえ「類似品」の留保つきで語られざるを得ない現状を見ていると、作り手の安直な判断がつくづく残念でならない。
とはいえ、この問題さえ気にしなければ、クリアまでの所要時間こそ短めなものの、幅広い層が楽しめる良作アドベンチャーゲームである。興味を持たれた方は、プレイしてみても損はないだろう。
Amazonレビュー
レビュー者: 田代真里 レビュー日: 2014-02-01物語…関ヶ原前夜~関ヶ原後を描いています。短いですがなかなか面白かった。
主人公の石田三成は関ヶ原の西軍総大将(仮)として、軍師をしています。
西軍は結束力が低く、見方もはじめは信頼してくれていませんし、自分勝手に進軍しようとします。
そこで「説得」を行い、信頼させ、思い通りに動いてもらう「説得パート」、
自軍に命令を出し、報告をさせて情報を得たり、軍を指揮して攻撃させたりできる「戦闘パート」に分かれています。
↓で言ってる超人ご都合主義展開がなければもっと面白かったのに、と思います。
操作性…うーん。
戦闘パート…自由度は低い(というかない?)です
将棋みたいな感じなんですけど、間違った動かし方をすると味方は動いてくれません。
関ヶ原の最終局面(ネタバレなので詳しくは言いませんが)でのあの操作させられてる感はちょっと…
説得パート…キャラクターと話し、情報を得てまた説得するという繰り返しなのですが、飽きっぽい人はすぐ飽きるかも。あと、
個人的には説得パートのが先頭より難しかった
キャラクター…個人的にイラストレーターさんの絵が好みでした。
また、敵も味方もキャラが濃くて良かったです。宇喜多秀家さんが更に好きになりました。(笑)
話しかけるたびに表情豊かというか、リアクションの種類が豊富で見てて面白かったです。
難易度…やや簡単
難易度が簡単なせいでクリアまでが更に早く感じました。
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GOOD!
基本的に動かせる要素は少なめなので主にストーリー関係の感想。ストーリーとキャラは逆転裁判に基本的に忠実です、とにかく逆転、逆転、ひたすら逆転の繰り返しで、テンポもよく熱い展開になっています。難易度が低いせいもあって、数分ごとに危機に陥っては逆転、陥っては逆転で飽きずにラストまで駆け抜けることができます。また開始直後に予想出来た裏切り阻止展開ではありませんでした、そう来るの?といった印象です。
登場人物も全体的に個性的で、モ武将も含め何かと目立つ、特に宇喜多と小西の二人が気に入りました、特に宇喜多は色々言いますが何かと助けてくれる所謂ツンデレでした。それだけに途中退場以降島と違い生存はしているようですが回想以外で出番なしが残念でした。また無双スタッフを押しているわりに、無双そのものとは割と雰囲気が違います、三成はともかくとして家康はかなり雰囲気が違います。
グラフィックはDSとしては割と良い方です。
BAD/REQUEST
合戦に関しては逆転裁判と違い、確実にこれが正しいのかよくわからない答えでも、とりあえず命令すると、多少の無理は展開でゴリ押ししてくれます、無茶だと思う命令でも自由に解釈して進んでくれる反面、果たしてこれでいいのかと深読みして散々ミスをしました、東に進めと指示すると、多少の障害物は回避してくれたりと、逆転裁判のようなあからさまな矛盾をつくのではなく、曖昧。難易度の低さもあり、深読みせずに脊髄反射で適当にやっていれば進むのですが、何か複雑な気分です。逆転裁判にも同じような点はあるのですが、これは非常に多い。難易度はとにかく低いのに、何故か逆裁よりある意味わかりにくい回答があるのが何とも。説得に関してはヒントが多すぎるような気がします、また選択肢が本家と比べ少ないのでミスりにくい。
それとストーリー、EDが非常にあっさりしており、本家逆転裁判のような全員の後日談はありません(設定資料に書かれていると聞いた)、また一応分岐はあるのですが三成個人のものでかつ殆ど変わらない、三成意外は史実通りになり、また最後にとったとある行動があまり意味がなかったように取れるのが悲しい、コーエーらしいと言えばコーエーらしいのですが、ゲームのEDとしてはいささか後味が悪い、史実通りじゃないからこそ盛り上がった部分が史実に戻されて全てが元に戻る、本当に夢から覚めた気分、EDはもうちょっと大きく分岐させてくれても良かった、ED分岐は私が期待した要素とは何か違う、「そこが分岐!?」といった感じだった、完全に1本道。ストーリー展開はかなりゴリ押しなのですが、ED周りだけ真面目に戻りますなん。ある意味逆転裁判と一番違った部分はラストな気がします。これは完全に悪い点ではないのですが、とにかくあっさり、特にEDはあっさりで、クリア後のおまけもなし、なんというか余韻に浸れない点。うまく説明できないのですが、逆転裁判よりはるかにファンタジーな内容です、それでいて真面目です、その振れ幅の両方を完全1本道シナリオではすくいきれなかったような、そんな印象。無双chronicle2ndは割と分岐が多くIFも多いのですが、あっちよりこっちの方がよりそれが必要に感じた。色々ファンタジーな展開だけに、かえって一部の要素がこれで良かったのかなと逆に思ってしまう。
あとストーリーが三成の一存の部分が多かった。とにかく人が多くまた皆個性的なのですが、その分ひとりひとりの扱があっさりで三成と家康以外はストーリーそのものを大きく動かせず、結局全て三成の一存になってしまう、序盤のとある武将の戦う理由をよく覚えた上で三成の選択により強制史実EDは何か複雑。
これは良い点にも書きましたが難易度、殆どストーリーをなぞるだけなので何度か手詰まりする本家より勢いよく激しく熱く進みます、そして真面目であっさりとしたラストで一気にクールダウン、そんなゲームでした。
COMMENT
長ったらしいGOOD、BADよりこっち読んでください。
ワゴンより購入しましたが面白かった。続編出たら買いそうです、出ないでしょうけど。内容が簡素な逆転裁判なので、感想がほぼストーリーとキャラに直結してしまいます。
逆裁の要素を抽出して、より勢いのあるストーリーになっています、本家よりより派手に逆転出来る、テンポも本家より多少早く、とにかくガンガン進みます、追い詰められて逆転、逆転を繰り返しで飽きません。
反面登場人物は大量に居る上にかなりIF要素があるにも関わらず、ストーリーが完全三成主導でかつ分岐が本当にささいなのが一つだけで、結果的に大量の登場人物を掬いきれなかった感じです。掘り下げも少なめです、小早川は出番が多いですが背景は回想一つですし、多くの武将があっさりフィードアウトで生存しているにもかかわらずフォローなし。chronicle2ndも買ったのですが、あっちはこっちと違い分岐多数+IF多数でED複数だったのですが、こっちは特になし、何か少し釈然としない。ストーリーは、前半(史実)、後半(IF)、EP(史実に戻る)と3つにわけていいと思うのですが、それぞれの3つの繋ぎがなんというか今ひとつ。
元になったゲームがしっかりしている+基本紙芝居のため、ここは絶対に良い(特定の要素にやたら力を入れている)、絶対に悪い(バグ、ロード、操作性など)と言い切れる要素が少なく、ストーリーの感想ばかりでやたら長くなってしまいました。