ワールド・デストラクション 導かれし意思
中央値: 46 Amazon点数: 2.7
スコアーボード
標準偏差 17.65 難易度 2.02 mk2レビュー数 42ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティ | グラフィックス | 音楽 | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | 難易度 |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 4pt | 4pt | 2pt | 1pt | 1pt | 1pt |
46pt
GOOD!
ゲーム全体として非常に強い個性を感じました。
世界を撲滅させるという風変わりな目的、魅力的なデザインのキャラクター、クオリティーの高い音楽など、非常に素材のよさを感じました。
BAD/REQUEST
悪いところを一言で言うならば「優れた素材を活かしきれていない」の一言に尽きます。
他の方もおっしゃってますが、世界を撲滅するという目的に至る理由付けが不十分で、どうも思いつきな安っぽい行動に映ってしまいます。
特にヒロインはあれだけ世界撲滅にこだわっているというのに、「獣人が牛耳る世界に不満があるから」という以外の理由はなく、そこまでの行動を起こさせるには動機が不十分に思えます。
どうせなら「獣人に両親を殺された」等トラウマや恨みを強調した理由のほうが説得力があったのではないかと思います。
仲間も同様で、どこから来るのかわからない意思の強さを持ったヒロインとそんな彼女が大好きな主人公によくわからない理由で付いてくるようになる印象です。
世界も撲滅されなければならないほどひどいようには見えませんでした。少なくてもゲームに登場した街はそれなりに平和なように見えます。
とにかくストーリーは動機付けが不十分なゆえに説得力がなく、どうもチープなものに見えました。
イベント時にはAボタンでボイスを飛ばせないなど快適性が二の次にされており、声優への配慮が見られる一方プレイヤーへの配慮が犠牲にされている印象を受けました。
もちろん開発者側としては「全部見てほしい・聴いてほしい」と思うのは当たり前ではありますが、これではプレイヤーの気持ちより自分たち(と声優)の気持ちを優先したと言われても仕方がありません。
この点に関しては大きくマイナスです。
ゲームバランスは最初はピリカラ難易度でよかったのですが、中盤以降は半ば崩壊していると言わざるを得ないものでした。
ラッシュ攻撃が連結により強力になるためブロウ攻撃の価値は皆無となり、必殺技や魔法も連結ラッシュに大きく劣る威力・性能、1か大ダメージしか受けないダメージ計算公式など、「テストプレイをしていないのでは?」と疑われてもしょうがない崩壊ぶりでした。
ダンジョンの作りも非常にお粗末といわざるを得ません。
「広いダンジョンをどんどん進んでいく」という意味で時間がかかるのならまだしも、「同じ場所を謎解きで何度も行き来する」という意味で時間がかかるものが多く、さらにはエンカウント率も洒落にならない高さなので非常にストレスを感じました。
謎解きのヒントがあるからまだいいものの、攻略は非常に辛いものとなりました。
COMMENT
戦場のヴァルキュリア以来セガのゲームには少なからず注目するようになったのですが、今回に限ってはハズレだったといわざるを得ません。
自分の場合最初は素材のよさを感じたことやピリカラ難易度のおかげで楽しくプレイできたのですが、それもヒロインと空中監獄を脱出したあたりまででした。
それ以後はお粗末な作りがどんどん露呈され、とてもモチベーションを保てなくなりました。
ラストダンジョンまでは行きましたが、そこでリタイヤしました。
評判は決してよくありませんでしたが、このセガの力の入れようだと続編は間違いなく出ると思います。
そこで今回指摘されたようなところが改善されているなら注目の価値ありでしょうか。
Amazonレビュー
レビュー者: 徳保隆夫 レビュー日: 2008-12-31明るい演出と裏腹に、物語は陰惨です。主人公が異様な判断を重ねる理由は最終決戦で明かされます。プレーヤーが主人公に感情移入できないのは仕様なので、そこは割り切って遊んでください。
ほぼ固定視点の3Dマップ+2DキャラのオーソドックスRPG、パーティーメンバーは6人、戦闘メンバーは3人で戦闘中の入替不可、個人ターン制(素早さが高いとターンが多く回る)のコマンド入力式バトル、BP・ラッシュ・ブロウ・連撃・連結・追撃など独特の戦闘システムあり、アウトフィールドなし。
見た目は今風ですが、高いエンカウント率・レベル重視の戦闘バランス・高いダンジョン難易度・などなど、ファミコン時代を思い出す調整となっており、若い人は面食らうかもしれません。
敵味方双方が連鎖攻撃で1ターンキルを狙う戦闘に違和感を持つ人は多いでしょうが、これは現実の真剣勝負に寄せたシステム。テーブルトークRPGでは防御or回避失敗=直撃=敗北というルールは珍しくありません。ただ、コンピュータRPGでは初期に淘汰されました。本作の再挑戦も成功とは言い難いように思います。
昔風の調整とは逆に今風の箇所も要改善。術技の育成に自由度がありますが、ラッシュで命中を育てず、特性強化を選ばず連結しないのは制限プレイに等しい。個性的なカスタマイズのメリットが薄いため、戦闘経由のSPは自動配分、奥義書経由のみ自由配分の方が親切。その他、音声付のシーンで会話を読み飛ばせないのもつらい。
本作の難点を多々書きましたが、市場による淘汰で大作RPGの金太郎飴化が進んだ昨今、1年に10作品以上遊ぶ方なら、この個性派RPGは意外と面白いと思います。
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GOOD!
・グラフィックの仕上がりが高品質(一部ムービーを除く)。フィールドやダンジョンは各々のコンセプトが明確で雰囲気が出ている。キャラは2Dアニメがどれも表情豊かで、良く描き込まれている。
・CPカスタマイズ(秘伝書の存在も含む)と武器合成によって、常に育成に小目標がある状態になり、続けたくなる。また、この2要素により、どんなに大金が貯まってもダブつかず用途が見出せる。
BAD/REQUEST
・シナリオの出来が良くない。序盤?前半はまあ普通だが、中盤に差し掛かると明らかにおかしな言動や不要な展開が目立ち始める。
・バトルのバランスが極端。育成が足りていないとアッという間に負けるのに、少し行き過ぎると、1撃や1ターンでボスが沈んだりする。
・育成システムのバランスが極端。迷いようが無い「ブロー/ラッシュ」、選ぶ手掛かりが無い「特性強化/2マス増」など、悩む余地の無い要素選択が多数あって戸惑う。
・エンカウントバランスがおかしい。ダンジョンの地形を忘れてしまうほど頻繁にエンカウントするのに、地道に倒してラストまで行くと、大抵はボスに対してLV過剰。
・ボイス再生に関するストレスが大きい。イベントではボイス台詞を一切スキップできないし、バトルではボイスセット発動時に再生終了まで逐一進行が止まる。
・フィールド設計の出来が悪い。町は無駄に広く、各NPCに明確な役割付けが無い。ダンジョンは地形把握が難しい細切れ構成のものばかりで、バトルが与える負荷と不調和。
COMMENT
目指す完成形は見えるし、悪くないビジョンだと思うが、そこへ至るには不足している点が数多い。
中でもプランナーの未熟さが、その大半を占める。
一部レスポンスの悪さはプログラマーに責があるかも知れないが、殆どの不満点はプランナーの未熟から来るものだ。
どの不満要素も「惜しい」水準であり、製品クォリティを満たさない程ではないが、ここから「高品質」に高めていく調整こそ、プランナーの腕の見せ所のはずである。ゲームの価値は「面白いかどうか」で決まるのだから、どんなに切り口の面白いシステムも、最終調整に失敗すれば無意味だ。