探偵 神宮寺三郎 GHOST OF THE DUSK
中央値: 63 Amazon点数: -
スコアーボード
標準偏差 6.68 難易度 1.00 mk2レビュー数 5ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティ | グラフィックス | 音楽 | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | 難易度 |
---|---|---|---|---|---|---|
2pt | 2pt | 2pt | 4pt | 3pt | 4pt | 0pt |
63pt
GOOD!
良い所
・本編のシナリオとボリューム
スケールが大きすぎるのは気になりましたが(後述)、事件のベースに親子愛があるのはシリーズらしくて良いです。
最初に出会う事件は序章で、そこから大きな事件に変わっていく神宮寺シリーズお馴染みのこのパターンもやっぱりいいですね。
また、クリア時間は6時間程で前作とほぼ変わりませんが、ゲームスピードの向上でテキスト数だけで見たら2倍以上あるのではないでしょうか。
おかげでシリーズ屈指の深い事件がボリュームいっぱいに楽しめました。
・アプリ版
前回アプリ版が収録されていた「赤い蝶」の5本より良シナリオばかりでした。
家族愛や親子愛に特化した作品が多く、ハードめの事件ながらハートフルであるという理想的な事件ばかり。
前回のような複雑な事件はなく、4作共にクリア時間が1時間半程度と短めですが、複雑じゃない分神宮寺氏やゲストキャラクターの心情が語られる部分が多く好印象です。
本編が難解なだけにバランスも良かったと思います。
これでアプリ版もすべてプレイしましたが個人的にはあっさりな事件の方が良かったですね。
BAD/REQUEST
・本編のスケールでかすぎ難解すぎ
シナリオ自体はしっかりして良かったですが、いくなんでも立ち向かう相手がデカすぎでしょう。
街の探偵がソ連の工作員KGBと相見える姿に違和感を持たざるを得ません。
それもあってシナリオ全体がとても難解にもなり、しっかりテキストを読まないと完全把握するのも大変です。
3DSの探偵ゲームでありながら間違いなく子供は一切お断りでしょうね。
・パワーダウンもアリ
前作の3Dから2Dに戻ったことで、しょぼさを露骨に感じたのが正直なところ。
開始当初からのBGM使い回し連発も拍車をかけ、良い悪いは別にしても前回と違いスタッフの気合が感じられません。
また、前作では不評とはいえあれだけゲーム性を取り入れたのに、今作はほ全滅…。
TPSはただの総当たりに成り下がり、探索もただ調べるだけ。ゲームオーバーもなくなりました。
基本的には赤い蝶までのシステムに戻したことに概ね満足ですが、前作テイストを少しぐらい残しても良かったかと。
COMMENT
不評だった前作にガッカリした人には満足できるデキだと思います。
逆に前作が3DSの1作目ということで神宮寺シリーズ初プレイも多いと思いますが、それで気に入った人はガッカリでしょう。
ゲーム性は過去最低レベルに下がり、シナリオが難解のこともあり全編テキストをしっかり読むことだけになってしまっていますが、神宮寺シリーズはやはりこれが合うかもしれませんね。
アプリ版も良シナリオばかりで、個人的には謎の事件簿が1本のみになったことも良かったです。
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GOOD!
久々の神宮寺三郎。このシリーズはいくつもの危機を迎えてきましたが、今回も開発会社関係の危機を乗り越えなんとか新作発売にこぎつけており、まずはそれだけでもファンにとっては嬉しい。
「原点回帰」の名にふさわしい安定度。キャラクターや物語など、とにかく「いつもの神宮寺三郎」を意識されているのがよくわかります。前作のような挑戦的システムはないものの、やはりいつものシステムの方がこのシリーズでは特に歓迎されるかと。
久々に緊張感のあるシナリオ。神宮寺シリーズはいつからか、血なまぐさいヤクザ抗争ものかハートフルな人情ものかの2択になっており、前々作赤い蝶はそこからの脱却を目指したようなことがスタッフコメントで触れられていましたが、今回は赤い蝶以上に緊張感はあり、かつ、過剰に血なまぐさくはないシナリオになっています。神宮寺のような読むのが主体の作品ではやはりメインシナリオが最も大切なので、その点はかなり良かったと思います。
30周年らしくシリーズ馴染みのキャラもそれなりに登場。特に親分は本編では久々の登場かと。前作もいくらか過去作キャラなどを出そうとしてはいましたが、今作の方がより無理のない範囲で頑張って出してくれているかと思います。
かなり少ないが声付きムービーシーンあり。個人的には必須とは思いませんが、やはりムービーが入った方が豪華さが増すので良いと思います。
待望の携帯アプリ再録。前作でアプリのキャラを出しつつそのアプリを収録しないという暴挙をしていましたが、今回はしっかり残りのアプリ4作品を収録してくれています。これによりボリュームもだいぶ増えています。
BAD/REQUEST
あっさりしたゲームシステム。本作はシナリオを楽しむゲームだから、ということで不必要なお遊び要素などはばっさり切り捨てているようでした。具体的には、余計な選択肢を選んでも、それは必要ない、的な一言で終わってしまったり、同じ場所を調べた時のコメントは一つしかないなど。というか、そもそも余分な選択肢を選べるところがかなり少ないです。
また、TPSと呼ばれる聞き込みシステムも、何を聞くか考える→聞く、の連続ばかりです。
過去作では余分な選択肢を選んだ時の神宮寺の一言が神宮寺三郎という人物に奥行きを与えたりしていたし、聞き込みも探偵ゲームらしい駆け引きを味わえるもの(の時もあった)でした。
神宮寺三郎はシナリオだけでなく雰囲気を楽しむゲームだと思っています。探偵らしく聞き込みでは相手との駆け引きを楽しみたいし(本当の駆け引きでなくとも、少なくともKIND OF BLUEのころのように雰囲気を味わいたい。)、バーにいって無駄に酒とタバコを楽しんだりもしたいです。
シナリオ面で優っても、こういったお遊び要素ではいつまでもPS・PS2時代との差が埋まらないのは、予算的問題なのでしょうか。
エピローグのあっさりさも気になりました。GOODのところで触れましたが、本作は過去作も含めそれなりに多数の人物が登場しますが、その人たちに協力はしてもらいましたが、それっきりで事件の真相等についてその人たちがどう思ったかは触れられずに終わるキャラがいます。その辺もPS/PS2時代の過去作に比べて全体的にあっさりした印象になっている原因かと思います。(かといってだらだらエピローグをやるのもシナリオ的に間延びするので大変なんだと思いますが。)
音声ガイドがややうるさい。今回、コマンド選択場面では、必ず神宮寺のボイスが流れます。「何を聞こうか」「どこへ行くか」など、毎回ボイスで流れます。別にBADというほどではないですが、若干うるさく、いらないかなとも思いました。正しい推理をした時の「そうかわかったぞ!」など、決め台詞てきなのだけでもよかったと思います。
COMMENT
久々の神宮寺三郎ということもあり、まずは出てくれたことに感謝してます。
作品としても、全体としては30周年に十分ふさわしい出来だと思います。25周年の前作はかなり残念な出来でしたが、今作はまさしく原点回帰の出来だと思います。
次回作も期待しています。