セブンスドラゴンIII code:VFD
中央値: 64 Amazon点数: 3.8
スコアーボード
標準偏差 11.51 難易度 1.86 mk2レビュー数 7ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティ | グラフィックス | 音楽 | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | 難易度 |
---|---|---|---|---|---|---|
2pt | 2pt | 4pt | 3pt | 2pt | 2pt | 2pt |
48pt
GOOD!
・懐かしのネタ
今回が完結編というわけで、過去作のネタが随所に散りばめられています。
過去作をやっていればニヤリとする事間違いなしで、
且つそれらが本筋を一層引き立てるよう綺麗に纏められています。
・ボスの心情を現すかのような音楽
RPGの要であるボス戦で掛かる曲がどれも素晴らしいものでした。
強大な竜に相応しい激しく荒々しい曲もあれば、悲しさを感じさせる曲や、優しさを感じさせる曲もあります。
その時その時に掛かる曲が迫り来るボス、そしてそれと戦わなければならない主人公達の心情とマッチしていてとても良かったです。
・3x3体制でのバトルと育成
中盤から3x3でパーティを動かせるようになり、9人を同時に育成が可能です。
豊富な職業数に反して育てられる人数が少ない……というのはRPGによくある悩みですが本作では好きなようにキャラを育てて戦わせる事が出来ます。
バディやサポートも個性豊か且つ有能なものばかりで役に立たない職業というものはありませんでした。
ユニゾンブレイブソードとかユニゾンアースクエイクとかは知りません。
BAD/REQUEST
・大味過ぎる戦闘バランス
前作、前前作ではボス以外のドラゴンも強大な存在でした。
なのでキャラの役割分担やドラゴンの行動パターンを覚える事が大切で、
また密集しているドラゴンを如何にして引き離すかを考える楽しみもありました。
しかし本作はドラゴン戦での乱入が前提とばかりに密集地帯ばかりで、
それに対する最適解が『とにかく火力で押し切る事』でした。
ボス戦は変わらず緊張感のあるものですが、ボス以外のドラゴン戦が大雑把になってしまうのはとても残念です。
・キャラクターメイクの自由度の狭さ
前作、前前作と比べて選べる外見は大幅に増えました。
しかし前作同様、ストーリーの都合で初めから全てを選べるわけではありません。
バトルに大きく関わる筈の職業にも制限が掛けられていて、序盤のキャラクターメイクはかなり限定されています。
中盤に全開放されるとはいえキャラクターメイクの自由度を売りに出しながら制限を掛けるというのは流石にどうかと思います。
後、声優さん達に演じさせているキャラクターにも偏りがあるように思えました。
前作ではクールキャラやダウナーキャラの声もあった(と思う)のですが、今作ではそれがなくて半分以上が似たり寄ったりなように聞こえました。
・使い回し
前作よりは酷くないですが。
COMMENT
セブンスドラゴン完結、お疲れ様でした。
NDS版から遊んでいた身として、寂しいような、嬉しいような、そんな気分で今作を遊び、クリアしました。
無印から2020-2までに散りばめられた伏線や設定を見事に回収し尽くした、完結編に相応しい作品だと思います。
しかしそれは所謂「思い出補正」有っての評価でゲームとしての出来はイマイチです。
無印はストーリー、システム共に突っ込みどころ満載でしたがレトロなRPGの世界観と可愛らしいキャラグラがあって、ド嵌りしました。
2020から別作品のように何もかもが変わってしまい困惑しましたが、戦闘システムやストーリーなどが大きく進化しました。
しかし2020-2はダンジョンやボスの使い回しが目立ち、今作では職業の追加やパーティキャラの増員などが行われましたが同時に2020にあった良い所が削られています。
完結編として不満はないのですが、満足もしていません。
もしも世界樹のように新~が出たのなら、今度こそと良作となる事を願います。
Amazonレビュー
レビュー者: とおる レビュー日: 2016-10-16シナリオ、演出、音楽、素晴らしいゲームです。
アクセスランキング
-
モンスターハンター3(トライ)G
ハンティングアクション、プレイ人数:1人~4人
■価格:5800
■発売日:2011-12-10
-
BRAVELY DEFAULT -FLYING FAIRY-
RPG
■価格:6090
■発売日:2012-10-11
-
ファイアーエムブレム 覚醒
ロールプレイングシミュレーション
■価格:4800
■発売日:2012-04-19
-
モンスターハンター4
■ ジャンル:ハンティングアクション ■ プレイ人数:1〜4人 ■ セーブデータ数:3
■価格:5990
■発売日:2013-09-14
-
大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS
■ ジャンル:アクション
■価格:5616
■発売日:2014-09-13
-
ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち
RPG
■価格:6090
■発売日:2013-02-07
-
モンスターハンター4G
■ ジャンル:ハンティングアクション ■ プレイ人数:1人(通信マルチプレイ 2~4人) ■ セーブデータ数:3 ■ ダウンロード版:5,990円
■価格:6264
■発売日:2014-10-11
-
レイトン教授VS逆転裁判
ナゾトキ・法廷アドベンチャー
■価格:5980
■発売日:2012-11-29
-
逆転裁判5
■ ジャンル:法廷バトル ■ プレイ人数:1人 ■ セーブデータ数:2
■価格:5990
■発売日:2013-07-25
-
STELLA GLOW(ステラ グロウ)
■ ジャンル:剣と魔法のファンタジーSRPG ■ プレイ人数:1人 ■ セーブデータ数:3
■価格:6469
■発売日:2015-06-04
GOOD!
・ストーリー
大筋としては素晴らしいストーリーだと思う。
過去2作(セブンスドラゴンとしては3作だが本シリーズとしては過去2作。以後初代と言えば2020の1作目を指す)から上手く引き継ぎ、
比較的うまくまとめて幕を閉じたと思う。
割と大風呂敷というか散らかりまくった伏線もほぼ回収している。
ラスボスの特異なデザインもよく見ると物語のテーマに沿った物がモチーフとして随所に見られ
物語の大筋が非常によく練られているなと感じた。
毎度おなじみクリア後の裏ダンジョンでの伏線を明かすシーンでは、
今回は伏線ではなくやや哲学的な命題の問いかけで〆ていたのも高評価。
前作のように、ここでまたあるキャラクターが出たら噴飯物だったが、そんなこともなかった。
シリーズとしてここで終わりにしても問題ないし、次につなげても問題がなさそうなという意味でもいい終わり方である。
・ゲーム性
何より3人PT*3を実用的なレベルでゲームに落とし込んだのは素晴らしい。
3PTの切り替えはもちろん、あるPTの戦闘中に他の2PTが戦略に組み込めるレベルで割り込むのが非常に楽しい。
またあるPTで戦闘していると、他の2PTはサポート役として参加状態でも成長するので
途中から加入した人員がメインPTと差が開きすぎていてお荷物・戦力まで引き上げるのが手間というありがちな問題も解消されている。
従来シリーズに見られたバフデバフを中心とした独特の戦略性が高い戦闘も
毛色は変わったものの継続しているので戦闘の楽しさは生きている。
相変わらずこのゲームの戦闘以上に戦闘が楽しいRPGは今まで経験したことがないといえるレベルの出来栄え。
ただし重大な瑕疵があるので、後述。
・音楽
もともと本シリーズは魅力的なBGMは多かったが、今作ではインストではなくVoありの曲にも力を入れている。
曲自体の出来や、山場のシーンで効果的に使われているのはもちろん、緊張感や悲壮感のある場にそぐわない明るめの曲をあえて使うことで
より効果的に場面を盛り上げている箇所もあって、素晴らしい。
BAD/REQUEST
・ストーリー
とにかく細かい描写が荒い。大筋がいいだけに非常に残念。
序盤から最後までライバルの見せ場がほぼ皆無で、ひたすら惨め。
登場時のみ強そうで、後はひたすら連敗という某国民的ロボットアニメの赤い人を思い出す酷さ。
中盤ではシリーズ通しての大物を大した理由もなく狂わせて、勝手に悟りを開きだし、置いてけぼり感。
終盤では安直に鬱展開を作ろうとして空虚さが漂う。
本シリーズは暗いシーンが多く、それが魅力的だった為それを踏襲するべくそういったシーンを作ったのだろうが
あまりにも安直すぎて鬱展開ならぬ雑展開である。
初代を例に出していえば序盤から人が死に、その死の前後関係や死に際の心理描写がしっかりとされていた。
シリーズ経験者には山手線の自衛隊員や渋谷でのSKYなどと言えば分かるだろうか。
その為全編を通じて悲壮感や絶望感を表現し、だからこそ山場の盛り上がりは最高潮に達していたが
今作では終盤まではそういった要素は限りなく薄く、終盤に一気に、かつあまりにも雑な描写な為、特に思うところもなく淡々と終わらせてしまった。
前述のキャラクターの雑な使い捨てと合わせて考えると、
物語に収拾を付ける、過去作を踏襲するという意味で大筋を作ったが細かい部分まで余力が回らなかったという印象を強く受けた。
また細かい部分ではいくつかの伏線が回収できていない。
裏ボスはなぜそこにいたのか?序盤と中盤でタイムパラドクスへの考え方が変わって矛盾しているなど、結構深い部分に絡む物もあるので、気になるといえば気になる。
・ゲーム性
全体的に難易度は非常に下がった。ドラゴン戦は戦線崩壊クラスの状態異常が飛び交い、何度か全滅しながら手を変え品を変え対処法を考えて
何とか突破していくようなバランスだった初代から考えると、割と何も考えずにどうにかなってしまうマイルド調整になっている。
一般的なゲームに比べて特段気になるヌルゲーさではないが、戦闘システムの面白さを堪能できる難しさだった初代と比べると格段に難易度が下がったと言えよう。
特記すべき問題は特定スキルのバランス崩壊。
これに尽きる。もともとゲームバランスは根っこの部分では崩壊していたが、いかにしてその糞ゲーに持っていくかという戦略性こそがこのゲームの戦闘の魅力であった。
怒涛の連続行動の手数で押したり、毒をひたすら蓄積させて仕留めたりとそれはいろんな楽しみ方があった。
今作でもそれはできなくはないが、ある2スキルがあまりにも高火力すぎる。
パワーレベリングなしでもボスの体力を前仕込みなしの1撃で3割以上削るとかもザラであり、
ボス以外は中ボスであるドラゴン含めて当然のように1撃で仕留めてしまう。
しかもタチが悪いことに2スキルとも3PTの連携システムと非常に相性がいい。
片方は連携システムが使用可能になるまでの時間が非常に速いクラスが持っているので、戦闘開始からわずかなターンで超絶火力の連続攻撃を実現できる。
もう片方は本来特定のリソースを使って大火力を発揮するのだが、連携システムをトリガーにして発動するとリソースを消費しない為、やはり超火力を連続で使用可能。
純粋にこのゲームならではの戦闘を楽しみたい人は事前に調べて、それらのスキルを縛ることを強く推奨する。
それ以外の面では前作で感じた”連続行動の弱体化”はさらに進められ、怒涛の連続行動は確率的に非現実的となっている。
一方で他クラス間の連携は強く意識されており、毛色は変わったものの戦闘の面白さは健在と書いたのはここにある。
もう一点気になったのは、奥義の壊れ具合である。
奥義というのはゲージを使った必殺技のようなものなのだが、性質上初代から非常に強力な性能となっている。
特に初代はある奥義を連発すると攻略不可能と思われる強さの裏ボスでさえも完封してしまう性能だったりと壊れていた。
前作で多少それらは緩和された…と思ったら、今作は再びひどい壊れ方をしている。
何とあるスキルは超高確率で完封できてしまう。
無論前述の超絶火力との併用が前提だが、さすがに理不尽である。
ラスボスが1回も行動させないまま完封できてしまった時点で思わず縛りプレイでもう1回挑んでしまったが、毎度驚異的な難易度を誇る裏ボスでさえも先攻初手で行動不能にし、微動だにさせず完封してしまった時はあいた口がふさがらなかった。
逆に超火力スキル・特定の奥義を封印すれば裏ダンジョンは厳しい難易度なので救済的側面もあるのかもしれないが、イージーモードが実装されていて、いつでも難易度変更ができる都合やはり純粋な欠点である。
・世界観
初めて初代をやった時は、ダンジョンをはじめとした世界観に圧倒された。
今作ではあまりにも凡庸となってしまった。
竜が居座ると周囲環境が異界化してしまうので、異常な空間となった東京というのが本作のスタート地点だった。
初代ではそれこそ「よく現実の東京からこんなマップを思いついたな」と脱帽できる出来栄えのマップが多かった。
今作ではそれらの要素は使いまわし以外皆無である。
というか、竜による周囲環境の異界化という設定を忘れてはいないだろうか。物語の都合上現実の東京から離れている時間が多いが
それにしてもあまりにも普通なマップになってしまい、初代の感動は完全になくなってしまった。
・グラフィック
いくら3DSとはいえさすがにひどすぎるグラフィック。というか初代・前作のPSP時代よりひどくなっているように感じる。
記念写真を撮るイベントがあるのだが、スーファミと見まごうレベルのグチャグチャで見るに堪えない。
3DSのゲームは余りやらないので、比較対象が多いわけではないが現代のゲームでこれはさすがにひどいと言わざるを得ない。
COMMENT
現代の東京が舞台の本シリーズは全て相当にやりこんだつもり。
初代で大ファンとなり、前作でシナリオから素材まで全てありえないレベルの使いまわしで激怒し
本作は懐疑的だったが、シリーズの一つの区切りとして購入。
ストーリー的には大筋で大満足だが細かい描写が不満。
ゲーム的には新システムの3PT制に大満足だが特定スキルが不満。
世界観的には音楽には大満足だがマップが不満。
初代からそうだがこのゲームは80%の満足と10%の不満と10%の欠陥で出来ている。。
最後までその割合は変わることなく完走しきったなぁ…という感想で長文を終えます。