大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-
中央値: 55 Amazon点数: 2.8
スコアーボード
標準偏差 12.67 難易度 1.64 mk2レビュー数 14ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティ | グラフィックス | 音楽 | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | 難易度 |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 4pt | 2pt | 3pt | 3pt | 2pt |
59pt
GOOD!
詳しい事情はCOMMENTに書いているが、従来とは違う新しい構造や、結末のあり方のマンネリ化から脱出しようとする、チャレンジ精神が感じられる。
音楽が壮大で素晴らしい。
主要キャラクターがみな魅力的である。
難易度が『逆転裁判5』よりちょっと上昇し、4話までは惰性走行で「こうしてね」みたいなヒントや合図に応じるだけで進んだが、5話で急に自分で考える場面が増えて、『逆転裁判4』までのやり応えが戻ってくる。適当にやっていると詰まってしまう。
BAD/REQUEST
詳しくはCOMMENTに書いているが、凶悪犯人のブレイク要素が乏しい。
GOODで書いた通り、5話は難しいが4話までは惰性走行でいけるので、ボタンを押しているだけの状態になる。するとだんだん集中力がなくなっていく。4話までは電子ノベルといった印象である。
COMMENT
私は2008年ごろ逆転裁判シリーズに出会ってから、ずっとファンで全作プレイしてきた。しかし、『大逆転裁判』と『逆転裁判6』を入手するのが遅れた。何故なら、値下がりしてから買おうとしていたからだ。その理由は発売初日に買った『逆転裁判5』が、難易度が子供向けでイマイチだったことである。
『大逆転裁判』の値段は、amazonやヤフオクにおいても、なかなか下がらなかった。amazonのレビューには色々と文句が並べ立ててあった。例えば「話が途中で終わる」だの、「事件がただの事故だった」とかいったものだ。それにしてはずっと3000円台以上をキープしており、最近やっと2000円になった。ようやくお望みの時期が来たのだが、それでもなんと後発の『逆転裁判6』より高値だったのだ。ちなみに『逆転裁判6』の方はレビューがかなり好評であったのに、値崩れは早かった。この事実は、レビューの文句とは裏腹に、『大逆転裁判』にはそれくらいの価値が与えられている、という市場評価ではないのか。
私は『大逆転裁判』と『逆転裁判6』を同時に入手し、やっと今『大逆転裁判』をやり終え、このレビューを書く権利を得たのだ。ちなみに『6』はこれからである。
今こそ、事の真相を暴こうではないか、作品に何が起こったのかを。
原作、脚本、監督の巧 舟氏は、今作において大胆な構造改革を断行した。従来のシステムでは、
1話 短い裁判パートひとつ
2話 (探偵パート>裁判パート)×2
3話 2話と同じ
4話 長い裁判パートひとつ
5話 (探偵パート>裁判パート)×3
といったのがお決まりのパターンだった。しかし、今作では、
1話 長い裁判パートひとつ
2話 長い探偵パートひとつ
3話 長い裁判パートひとつ
4話 長い探偵パート>長い裁判パート
5話 4話と同じ
そして、総合するとクリアするのに従来と同じくらいの時間がかかるようになっている。このシステムを、従来型のシステムに馴染んだプレイヤーがやると、
「キモチ悪い」
などと言いだす。何故なら、2話に裁判パートが無く、探偵パートのみで事件解決してしまうからである。これは『逆転検事』のシステムにも似ているが、『検事』には裁判パートの代替となる「文章の矛盾を指摘する」という部分が存在するので、異なる。2話は本当に探偵パートのまま事件が解決してしまうのである。
そして3話は長い裁判パートのみだが、これは従来の4話に相当する部分だろうと思われる。というか、さしずめ『逆転裁判3』の4話ポジションで、最終の5話と話がつながっており、3話と5話をセットと見なすべきだろう。
それで4話は独立した話だが、インパクトの強いキャラクターを登場させることで存在感を強くしている。
もうひとつ、従来のプレイヤーを、
「キモチ悪い」
と思わせる要素がある。それは、事件の結末に関する定義が変わったことである。従来では、悪意を持った者が罪を逃れつつ殺人をするというのが事件であった。しかし、今回では不慮の事故だったり、不幸な運命の人物が犯した罪、といったような悲劇が事件となっている。
そして、もっとも不評を買う要素となっている部分は、まず1話の犯人の動機が分からないまま終わるのだが、エンディングにおいて、それと関係すると思われる情報が伝えられ、これから重大な事件が始まる、というところで本当に終わるところなのだ。つまり、この作品は『大逆転裁判』ではなく、『大逆転裁判1』あるいは、『大逆転裁判 上』なのである。「つづく」と作者が最初から前提してリリースしているのである。それならば、『1』とか『上』とかいったタイトルを付けるべきなのではないか、と思われる。もし、これで本当に続編が出なかったら、さしずめ車田 正美の『男坂』という漫画の「未完」という状態になる(幸いにも、『大逆転裁判2』が出ることはすでに発表されている)。
さて、これらを踏まえた上で、私の感想を述べていこう。
犯人を追いつめていくと、顔色が変わって、ブレイクして正体を現す、そしてやがて冷や汗を出しはじめ、苦悶の表情となり、断末魔の叫びを上げて証人席で倒れこむ…
これが従来の逆転裁判の勧善懲悪的な旨味の部分だった。今回はそうではない。悲劇なのだ。この悲劇を、頭を切り替えて、それとして楽しめるかどうかが今作の鍵となる。
確かに話は途中である。未完というか、エンディングにおいて新しい重大事件が発覚しそうなところで終わる。1話については悲劇だったのか、悪だくみだったのかも明らかになっていない。しかし、2話は悲劇で、4話も悲劇、5話(3話とセットと考える)の事件も不可抗力的な動機で、従来の勧善懲悪という感じではないが、いちおう話ごとに完結してはいる。だから「話が中途半端」という批判は不当であると思われる。否、1話については確かに終わっていないが、1話は従来では「チュートリアル」と呼ばれており、犯人の動機、正体などが完全に説明される必要は無いと、作者は考えたのではあるまいか。
そして、1話のそういった定義づけを、エンディングにおけるフラグ立てに利用したのだ。
これが今作のあらましなのだ。
私が思うに、逆転裁判における成歩堂の役割は、無実の被疑者を信じ抜き、弁護して冤罪から守り抜くことである。悪人の真犯人を追いつめて叩きのめすことではない。だから、作者にとって事件の真相が凶悪犯罪か悲劇かは必ずしも決まっていないのである。例えば『逆転裁判2』の3話は凶悪犯罪と言うより悲劇であった。今作において作者は、悲劇の要素を意図的に上げたのである。そういう趣向を打ち出したのである。そのへんを察することができるかどうかが、評価の分かれ目なのである。
いわば、作品がプレイヤーを選んでいるのである。
成歩堂は今回も、無実の被疑者を信じ抜き、冤罪から守り通した。そして事件の真相を明らかにした。そのことに変わりはないのではあるまいか。私は作品の質が落ちたとは思わない。思うとしたらマンネリ化やプレイヤー年齢の上昇に伴い、新鮮味が麻痺していることである。このへんをどうするか、という作者の孤軍奮闘が伝わってくる作品であった。
レストランは、一度立ち上げた味を決して変えてはならない、とよく言われる。味が変わると客を裏切ることになるからである。今回、巧氏は作品の味そのものを変えた。構造も変えたし、勧善懲悪要素よりも悲劇要素にウェイトをかけた。それが客に悪評をもたらした。しかし、勘違いしているのは客の方である。よく見るがいい、これは『逆転裁判』ではない。『大逆転裁判』に屋号が変わっているのである。だから、『逆転裁判』を根拠に『大逆転裁判』を語るのは筋違いなのである。これはあくまで新しいシリーズなのだから。
かと言って、ブレイクする凶悪な犯人のない話は、確かに面白みが半減するとは思う。やっつける快感は確かに乏しい。だが、悲劇という趣向もまた、ゲームボーイアドバンス世代が大人になったら理解できる良さなのではあるまいか(ちなみに私は初代ファミコン世代なので、携帯系で言うと初代ゲームボーイ世代、ということになるのかもしれないが)。
私が最もテンションが上がったのはエンディングである。新しく暴かれた重大事件がどうなるのか楽しみである。『大逆転裁判2』には、もちろん大いに期待している。
Amazonレビュー
レビュー者: オレンジ レビュー日: 2017-07-05シャーロック・ホームズのヘボ推理を一々修正する作業もつまらない。
おまけに一つ一つの事件もスッキリしない。
逆転シリーズは全て購入してきたが、2は様子見にする。
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GOOD!
・各裁判
裁判自体は旧作と比較しても無理のあることも無く、丁寧な誘導がなされており十分な手ごたえと納得感が得られる。
・メッセージ性
3章においての弁護士としての責任など、作品を通し信頼/義務といった悩むべき場面はきちんと悩む大切さが示されており単純な娯楽作品にとどまらないメッセージを感じた。
・ホームズ君
ばかげた推理からなぜか正しい答えを披露するという離れ業をしてくれるので、それを突っ込みつつ正しい推理を探るという新しい推理形式が導入されているがなかなか斬新で愉快
BAD/REQUEST
・未完
2が発売されて傑作だった今だからこそ優しく見れるが、続き物であるという名言も無かった当初は炎上してもしょうがなかった。
明らかに物語の重要な謎は一切解明されておらず、この作品のみしかやらない人は不評になってしまうだろう。
・陪審員
ゲームシステムとして、他人の意見から突っ込むという要素を実現するために複数陪審員制度が導入されているが、裁判の重みと見合っておらずシステムと世界観が不協和音になっているように思う
COMMENT
あくまで2を前提とした物語。
単体作品としてみた時に、裁判や推理パートは十分面白いのだが、最初の売り方は間違ってしまったといわざるを得ない。