ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D
中央値: 71 Amazon点数: 4.1
スコアーボード
標準偏差 16.31 難易度 3.33 mk2レビュー数 6ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティ | グラフィックス | 音楽 | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | 難易度 |
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5pt | 4pt | 4pt | 3pt | 4pt | 3pt | 3pt |
74pt
GOOD!
▼独創性:時のオカリナの「使い回し」でありながら、(あらゆる意味で)方向性を全く異にしたゲームに仕上げてしまった任天堂の手腕には脱帽の一言。一つのシークエンスを何度も繰り返しながら一つの壮大なストーリーを紡ぎ上げていくというゼルダシリーズ屈指の斬新さは、今尚色褪せない魅力を放っていると思います。
また、清廉で神秘的なまま美しくあり続けるハイラルとは真逆の、刻々と変化していく退廃的で不気味なタルミナを、世界を救う以外の(しょうもない)目的をもって駆け回る楽しさも唯一無二のもの。この世界観はこの「繰り返し」の基幹システムあってこそ。
▼グラフィック:携帯機でありながら、元の64よりも格段に向上したグラフィックは必見。感動的なサブストーリーの魅力がさらに引き立てられております(ただ、手先のモデリング等、それでも最近のグラフィック水準からするとだいぶ見劣りしてしまう点も少なくないのですが…)。特にクリミアさんの男子垂涎のイベントなんかは(笑)
▼システムのブラッシュアップ:時のかさね歌の使い勝手が格段に向上し、ボンバーズ団員手帳がきめ細かくイベントログを取ってくれるようになったので、厄介なサブイベントの消化が随分と簡単になったのは非常に好印象。
また、初日回帰以外でもセーブが可能になったので、攻略アイテム獲得確定と引き換えに泣く泣くダンジョンを最初からやり直すといったようなこともなくなり、さらにはぐれ妖精も一度見つけたものは回帰してもマップ上に永続的に記録されるようになったので、ギミックの一部簡略化(グレートベイの水車凍結とか)等もあってダンジョン攻略の敷居も格段に下がっています。
他にも、サブダンジョンにも追加されたマップ表示とか、南部に移ったお陰で利便性が増した銀行とか、ぬけがらのエレジー抜きで反転可能になったロックビルとか、細かなところが多数改善されています。
▼ボス戦の大幅リニューアル:元々(サブイベント消化のために)ボスを何度も倒さなければならないという仕様上、時オカと違って専用アイテムを必要としない単調な戦闘形式になっていたのが根本から見直され、特定の手順を踏まないとボスにダメージを与えられないようになっています。これによって特にグヨーグ、ツインモルド戦はオリジナルから全くの別物となっており、手応えが格段に増しております。
BAD/REQUEST
▼オリジナルから大幅な変更点なし:ボス戦の形式変更や釣り堀の新設を除くと、あとはほぼマイナーチェンジばかりで目新しさは殆どありません。釣りが好きでない自分は、新ダンジョン追加か時オカ裏のようなギミック変更の方がよっぽど嬉しかった。
▼自由度の低下:オリジナルで面白がられたバグや仕様が軒並み潰されてしまっています。例えば氷の矢は元々水辺ならどこでも凍らせられたものが、特定のポイントしか凍らせられないようになっており、時オカでこっそりゴシップストーンに揶揄されていたレベルの代物に逆戻りしてしまっております。
▼時オカ3Dからのシステム改悪:妖精の呼びかけアイコンのボタンが主観視点のタッチパネル仮想ボタンから十字キー右に変更されており、左手親指の移動距離がかえって長くなって押し辛くなってしまっています(戦闘中となると尚更)。ここは仮想ボタンのままにして、折角New3DS対応なのだからZ2ボタンでヒントを開けるようにして欲しかった。
また、アイテムのボタン設定も時オカ3Dの「ストック欄の任意の一個をタッチ選択→対応するボタンをタッチまたは押してワンタッチ変更」という、左右の指を併用して素早く入れ替えられる形式から、「ストック欄の任意の一個を対応ボタンアイコンまでドラッグ&ドロップ」という、右手の大きな動きを要求される形式に変更されており、かえって非常に面倒臭くなってしまっているのが地味にムカつきます。
▼ゾーラリンクのとっつきずらさ:研究所へ入るための水上飛び出しが必要なくなり、泳ぐ速度を切り替えできるようになったことで多少操作性は良くなり(お陰でビーバー浮き輪レースが若干攻略しやすくなっています)ましたが、それでもゼルダというかアクションジャンルが苦手な人にとっては拷問レベルのややこしさ。
特にグヨーグダンジョンはオリジナルから逆に難易度が格段に上げられており、人によっては投げ出しかねないです(まあストーリークリアには必須ではないのですが)。
▼以下気になる点を大雑把に箇条書き
・時オカ3D同様アイテムボタンの絶対数が不足している(ただでさえお面が四つしかないボタンを圧迫するので、十字キーをお面切り替えに充てて欲しかった)
・64版から相変わらず案山子の歌を一々録音し直しに行かなければならないのが面倒極まりない
・Z注目の切り替えや捕捉精度が(現在のアクションゲームの基準からすると)かなり微妙
・フックショットのポインタ判定が時オカ3Dから相変わらず不正確(突き刺さり判定が出ているのにフックが対象物に命中しない)
・鬼神の仮面単独ではグヨーグとツインモルドを完全攻略できない(特に後者に関しては全く使い物になりません…最強の仮面の形無しなのがガッカリ)
・あのミラーシールドの(ダサカッコいいならともかく)ダサい以外の何者でもないデザインはこの際変更して欲しかった(グラフィックが向上した分よりくっきりあの変な紋様が浮き出ていて微妙さが三割増し)
・フェザーソードの存在意義が相変わらず微妙(刃こぼれ設定は要らない)
・ツインモルドの怯み耐性が高過ぎて撃破に異様に時間がかかる(慣れていないと最悪時間切れになりかねません)
・ゴロンリンクの「まるまり」は即座に形態切り替え可能な64版のボタン押しっぱなし形式のままの方が良かった
・写し絵が時間軸を跨いでは保存できず、サブイベント用途以外では全く意味がない(その癖Aボタンで撮影なので通常画面に戻す際に暴発しやすく鬱陶しいことこの上なし)
・銀行のルピー預金上限が低過ぎる(個人的にはもっとたくさん貯められるようにした上で何かしらご褒美を用意して欲しかった)
・バッテリーの消耗が早く、外出先でのプレイは結構厳しい(3D機能OFF、画面照度最低でも)
COMMENT
使用環境:New3DSLL
他に欲しいソフトがあって世間からだいぶ遅れながら3DSデビューを果たそうとしていたところに、ちょうどリメイク発表があったために、時のオカリナ3D共々購入。
あの64版当時の面白さはほぼそのままに、細部を改善した良リメイクだと思います。ただ、時オカ3Dと違って購入特典はおろか説明書すら封入されていなかったのは寂しい限り…
Amazonレビュー
レビュー者: Amazon カスタマー レビュー日: 2017-05-07その頃を思い出せました。64では操作しずらかった部分は改善されており、気持ちよくプレーできる仕様だと思います。ただ操作性を意識してなのかゾーラの泳ぎが変わっていたのが残念。トビウオごっこしてずっと遊んでるのが楽しいのに...
基本的には、満足なんですが欲を言えば、新しい要素を釣り堀以外に欲しかった気がします。
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GOOD!
・リメイク元が名作である
アクションRPG「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」はゼルダの伝説シリーズの「ゼルダの伝説 時のオカリナ」の続編であり、パラレルワールドと時間遡行ネタをモチーフにした名作です。「時のオカリナ」と比較するとダンジョン成分を減らしサブイベントやミニゲームに重きを置いています。どこか懐かしい異世界タルミナを舞台に終わらない3日間の冒険を楽しみましょう。時のオカリナを遊んでいなくても十分に楽しめますが、先に遊んでおくと前作ネタもわかりますし人々の違いに驚くでしょう。
・リメイク元の世界観や雰囲気を失わないでいる
タルミナはムジュラの仮面の悪意により3日後に避けられない滅亡が約束された世界であり、その事実は町の個性的な人々の行動に影を落としています。また町の外のデクナッツやゴロン達などの地域もそれぞれの脅威に直面しています。そんな精神的に暗い世界(リメイク元より大分画面が明るいですが)をどう動くかは特異点のあなた次第です。世界を救い友を探すという目標はあってもそこまでの寄り道は実に魅力的。勇者の仕事は悪を倒すだけではないはずです。ここら辺の良さは忠実に移植されています。
・ゼルダシリーズ特有の謎解きやお面システム、イベントが魅力的である
謎解きは言うまでもないとして今作の最大の特徴はお面システムにあります。主人公のリンクはお面をかぶることで他の誰かとして人々に扱われ、特に仮面を被った場合は人間ではない他の種族として行動できます。アクションもより多彩になっており、時間を操作する力(とあなたの思考力)と合わせてメタ的な視点で数々の問題を解決しましょう。
・新システムやマップの改変の多くはプレイヤーにとって有益である
ボンバーズ団員手帳というアイテムはゲーム中の主要イベントの情報全てを網羅した(リメイク前以上の)ぶっ壊れ道具です。面倒なフラグ管理はこれで万全です。マップ画面も改善され見やすくなっています。前作3D版でもあったシーカーストーンは「ゲームの攻略を画像と動画で説明する」という完全な禁じ手です。課題だった楽器の演奏は楽譜を見ながら演奏できるようになりました。これらの新要素はゼルダ初心者の人へのハードルを大きく下げています。
・任意セーブポイントの設置
これでどこでも安心して死ねますね!というのは冗談ですが初心者救済としては十分な数のセーブポイントが世界中に存在します。携帯機特有のセーブ忘れ事故も防げます。
・携帯機で遊べるのでいつでもどこでも遊べる、また一時休止できる
3Dの立体画面で目が疲れた場合でも即座にスリープできます。テレビでゼルダシリーズを遊んだ人ならこの有難みがわかると思います。
BAD/REQUEST
・時間がループすることでイベントや謎解きもある程度リセットされる
これはゲームのシナリオの根幹に絡む問題です。一般的なRPGや多くのゼルダ作品と異なり時間ループで消費アイテムやダンジョンの仕掛け、サブイベントフラグの多くがリセットされます。このゲームは消費アイテム集めなど同じ作業を何回も行うことが多いので繰り返しに耐えられない人には致命的に向きません。
・ニンテンドー64のゲームのリメイクでありボリュームには限界がある
プレイ時間の多くは謎解きに費やされる上、時のオカリナ3Dと異なり周回時のやり込み要素などは存在しません。攻略情報を参照しながらのプレイだと最終プレイ時間はポケモン等より短くなると思います。またリメイク元をプレイした記憶が色濃く残っている人だと効率性を重視してしまうと疑似早解きプレイになってしまいます。
・改良を加えたはずの部分が逆に不便・遊びづらくなっている所がいくつかある
今作で物議を醸した一番大きな問題がこれです。具体的には「時の歌強制セーブの廃止」「時間リミットを延長する時の逆さ歌の弱体化」「ボスの撃破方法の変更及びそれに伴う難易度上昇、鬼神の仮面の弱体化」「弓等の従来の方法での操作速度の低下」「ゾーラ状態での操作の変化」です。
これらの変更の最大の問題点は「既プレイヤーの一部にとって改変の必要が無いと感じられる」部分が改変されたことです。個人差があるといえこれらの改変に疑問を呈する人は少なくありません。攻略法を知らない状態でのとあるボス戦は苦行です。
・易しくなったとはいえ謎解きの難易度がそこそこある、あるいは人によっては易しすぎる
・前作の世界ハイラルより狭い、ダンジョンも少ない、サブイベントが多すぎる
・情報量に対してプレイ画面が小さい
・ダンジョンからシーカーストーンが遠い
ここら辺は人によりけりの悩みだと思います。死んで覚える、というプレイを要求される場面も少なからずあります。とりあえずお助けのシーカーストーンと攻略情報は詰まるまで封印しましょう。セーブで詰むことはまずないのでこまめなセーブも忘れずに。
・致命的ではないバグが散見される、またフリーズの報告もある
一応フォローすると発見されているバグの殆どはプレイヤーにとって無害あるいは有益です。またフリーズは正常な稼働の範囲内ではほぼ発生しません。
COMMENT
私は64版を60時間かけて2周、wiiのバーチャルコンソール版を35時間かけて1.5周、本作を30時間かけて1周しています。今作がこの時間でクリアできたのは謎解きをほぼ全部覚えていたのが大きいです。また前作「時のオカリナ」も原作と3D版を相当時間遊んでいます。他のゼルダ作品としては、風のタクトGC版は既プレイです。
リメイク元はアイテムを想定されていない方法で使うことでショートカットできる場面が多かったのですが、今作では抜け穴を潰す代わりに全体的な難易度が下がったので少し万人向けになった感じがします。今から始めて遊ぶ人には特にお勧めです。
この作品は多かれ少なかれお使いプレイが要求されるというRPGの本質的な問題を世界観にうまく落とし込んだ傑作です。ゲームというのは自分ではない他の誰かになる遊びですが、これはリンクが「人間のリンク」という肩書きを外して他の誰かになる二重の遊びなのです。時のオカリナを始めとした他のゼルダ作品に比べやや人を選びますがハマる人はどっぷりハマる、かなり濃厚な一品。そこそこ頭を使うのでサクサク進む印象は無いですが時間泥棒と呼べるぐらいには楽しく長く遊べるでしょう。やり込んで慣れたら慣れたでRTAの真似事なども面白いかもしれません。