SIMPLE DSシリーズ Vol.48 THE 裁判員 1つの真実、6つの答え
中央値: 68 Amazon点数: 3.7
スコアーボード
標準偏差 16.13 難易度 1.67 mk2レビュー数 9ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティ | グラフィックス | 音楽 | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | 難易度 |
---|---|---|---|---|---|---|
2pt | 2pt | 2pt | 2pt | 1pt | 2pt | 1pt |
35pt
GOOD!
ある程度取材に基づいているため
実際に法廷にいるという雰囲気はいい。
専門用語解説などを、そのつど参照出来るのも良い。
ゲーム中にヒントが多数出るので
悩まずにサクサク進められる。
クリア後のスキップ、特に次の選択まで飛ぶ機能ありがたい。
BAD/REQUEST
他の裁判員と裁判官の説得がゲームの主体となるが
基本的に1対1の会話になるため、9人もの人間が参加する
評議の雰囲気は微塵も感じられなかった。
また、ゲーム的な表現として仕方ないが
説得率100%という数字も「洗脳」ではないかという疑問も拭い去れなかった。
裁判員制度がテーマのゲームにもかかわらず
主人公が大まかな正解を知ってしまっているのは
事前の先入観による裁判に近く、問題があるように思う。
また、別件とはいえ被告人を良く知る人間(?)が
裁判員として参加する形となるためこれも問題。
裁判を通じて、私刑肯定とも取られかねない流れは大いに疑問である。
さらに、セーブデータ関連のバグも致命的。
例えば、1話と3話で全員を説得しきれないB判定のまま
最終話まで一通りプレイし、1話を再プレイしセーブすると
2話以降、自由に選択できなくなってしまうので
3話をプレイするには強制的に2話をプレイさせられることになってしまう。
COMMENT
総じて裁判員制度を出汁にした
いかにもゲーム的なシナリオを読むだけのゲームで
単調さは否めず、他のゲームを意識したような箇所が
随所に見受けられ、オリジナリティがあるとも言いかねる。
タイトルだけみると裁判員制度を再現したゲームに見えるが
BAD欄で述べたように基本的な設定に問題があるため
裁判員制度に関心や不安のある人にはお勧めできない。
また、シナリオやテキストにもクセがあり、
アドベンチャーゲームのファンにも手放しではお勧めできないのも残念だ。
Amazonレビュー
レビュー者: ほるくまくん レビュー日: 2011-09-23今まで放置していたのがもったいないくらいには面白いです。
ただし、私は逆転裁判のファンでもあるので、どうしてもちょっと比べてしまいますね。やっぱり画面の構成とかシステムはすこし似ているかな。まあ、昔、スーパーマリオがアクションゲームの基礎を作ったみたいなものでしょうか。
さて、この手のアドベンチャーゲームの場合、まず文章がきちんとしていることが重要だと思うのですが、日本語としておかしい部分や誤植の多さが気になってしまいました。デバッグの時に気をつけてほしいものです。
ただ、シナリオにはかなり意外性もあり、キャラクターも悪くありません。
それに、現実に裁判員制度が始まった昨今、あらためて国民が裁判に参加するという意義について考えさせてもらっています。
特に、日本の刑法上、確定したら本当に死刑しか罰がないケースがあるということ、そしてそれが場合によっては裁判員裁判になりうることは勉強になりました。調べてみたらこの罪に対してしかないみたいですが(殺人罪その他は量刑あり)。
シナリオ&システム上、正しい判決に導くには方法が1つしかないのですが、自分がこの事件の裁判員だったら違う結論もあり得るかも、とか考えつつ。難しいものですねえ。その辺、プレイヤー自身が思った有罪・無罪にはならないので注意が必要ですね。
むろん、現実の裁判員裁判では、正しい裁判を見抜けるえんま大王の使いの猫も、気弱な裁判員に憑依するユーレイもいませんから、もしも選ばれたら最終的には自分の見識がたよりです。そういうことがあれば、しっかりとつとめたいと思いますね。
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GOOD!
・このゲームの良さはストーリーの気合、それに尽きる。
最近のゲームは各方面に配慮した結果、表現や内容が当たり障りのないものになってきている気がする。仮にライトノベル的にストーリーが飛躍していても、登場人物が妙に清潔で人道的で偽善的な印象を持つことが多い。このゲームに関してはそんなことはない。
一例を挙げると、タバコを吸うことを前向きにとらえているキャラを久しぶりに見た。
(このゲームのストーリーはコンシューマーはもちろん、パソコンゲームでもなかなか出会えないレベルであるため、満足感に特別点の5を与えました)
・登場人物の多様性
ゲームの長さの割には登場人物は多く、主張や背景もさまざまである。
かなり極端な行動をする者もいるため、プレイ中盤までそれらの登場人物が作者の代弁者になっているのではないかとも危惧したが、最終的には思想的にバランスが取れていると感じた。
たとえば死刑廃止論者のおばさんは、こちらが有罪判決を進める立場上、全員でいじめるような流れになるが、彼らの思想については後のイベントでちゃんとフォローされている。
・キャラデザインがすばらしい
メインの人物の表情に迫力がある。
だが、なんといっても主人公の相棒、ヤマヤマのデザインがすごい。
一見かわいらしいぬいぐるみのように見えるのだが…
ゲームのある時点でこのキャラの姿の意味に気がついたとき、ぞっとした。
このゲームにおけるこのキャラの役割は終盤あきらかになるが、非常に役割に合ったデザインであると思った。
・クリアするだけなら非常に簡単、全部パーフェクトをとるなら少し難しい
クリアだけなら、黄色い文章の出ている選択肢を選ぶだけでいいが、パーフェクトを狙うなら一見振りそうな話題をストックしてパワーアップさせないといけない。
・既読スキップ機能がある。
一度プレイした話は選択肢まで一気にジャンプしてくれるので助かる。
BAD/REQUEST
・第一話は話のテンポが非常に悪い。
裁判の流れを説明することが多く、Xボタンによる用語説明が多いため、非常に疲れる。
その上、ネットでよく見かける痛いタイプの人物が裁判員にいるため、ここでプレイをやめてしまう人が出るのではないか、と危惧してしまう。
・バックログがない。
この手の読ませるゲームには必須だと思う。
・キャラデザインにかなり波がある
おばさん・リアル系とアニメ系のデザインキャラが混在している。
どこかで見たようなキャラが堂々と出てくるのもどうかと思う。
・パーフェクトを狙う場合、第一話が一番難しく、最終話が一番簡単
第一話がパワーアップできる情報を確実にモノにしないといけないのに、最終話は評議の回数が一回多いために適当にプレイしてもパーフェクトになってしまう。
・セーブファイルがひとつしかない
名シーンを見たくても、すぐに見るのは面倒である。スキップ機能があるので全部プレイする必要はないが、情報のパワーアップシーンがスキップできないのもよくない。
COMMENT
プレイして最初のうちはやや危うさも感じたが、クリアしたあとは非常によいストーリーであったと思う。
死者は生き返ったりしないし、裁判は真犯人を見つける場でも法律を変える場でもない。
ヤマヤマは善良なマスコットではないし、信念のために不遇な結末を迎えるキャラも多い。
それでも、クリアした時はさわやかな満足感を得た。
すべてのキャラは収まるべきところに収まり、そして未来に進み続ける。
この結末はまぎれもなくハッピーエンドである。