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【3DS】世界樹の迷宮Ⅴ 長き神話の果て レビュー

世界樹の迷宮Ⅴ 長き神話の果て
発売元 アトラスオフィシャルサイト
発売日 2016/08/04
価格 6,998円(税込)
レーティング 【B】12才以上対象 セクシャル (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3    
タイトル概要 ■ ジャンル:3DダンジョンRPG
■ プレイ人数:1人

スコアボード

世界樹の迷宮Ⅴ 長き神話の果て評価ランク
総合ポイント
67
難易度
3.18
レビュー数
11

スコアチャート 世界樹の迷宮Ⅴ 長き神話の果てレビューチャート


0%
0-9
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20-29
9.1%
30-39
27.3%
40-49
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50-59
9.1%
60-69
9.1%
70-79
18.2%
80-89
18.2%
90-100
【60点以上】
54.5%
【標準偏差】
21.07

ユーザーレビュー


411人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足感 快適さ 難易度
3pt 4pt 4pt 2pt 2pt 2pt 3pt
総合点
49pt

GOOD!

賛否は別れるかもしれませんが、個人的にはマッピングで「壁(線)」まで自動で描かれる様になったのは、本作の場合マップ上に記録しておくべき情報が増えた分、非常に便利になったと思います。

尚、ゲームバランス自体への影響は恐らく無く、これも個人的感覚の問題になるのですが、「ボイスのON/OFF」機能は非常にありがたかったです。
「声」があると、どうしても「声を聴く作業」が付いて回り、自分のリズムで遊べなくなるので。

BAD/REQUEST

元々「職業Aが持ってて欲しいスキルを職業Bが持ってて、かといって職業Bを入れるとそれとは別に欲しい職業Cが入れられない…参ったぞ(ただしこれが楽しい)」という感じのゲームでしたが、
本作はこの職業毎のスキルの割り振りが更に複雑に分配され過ぎて「1職活かすのにそれをサポートする2職(しかも的確なスキル配分も必須)が必要」という状況が多々あり、
最早「攻略サイトを見る事を前提にしてる」としか思えない難解なパズルになった感が有りました。

そして戦闘中に使うスキルもとにかく「仕込み」の手順が増え、その上敵側が序盤から状態異常系の攻撃を容赦無く乱発するので「仕込み」を終えるまでにまた時間が掛かる状態。
今まで以上に一戦一線が重く長いのが正直辛いです。

あと、料理関係は「焚火」での調理ではなく「宿屋に預けて作ってもらう」方…等のが良かった様に思いました。

COMMENT

第一報から1年以上音沙汰無かったですし、このご時世ですから「開発中止かな…」と思ってた部分も正直ありましたので、1作目から遊んでいた自分としては、本作が出た事自体が本当にありがたく心から嬉しかったのですが、内容に関しましては、ガッカリとまではいきませんが、正直微妙…と言うのが本音になります。

元々「大変で面倒臭くて辛い…けど楽しい!」という一歩間違えばク〇ゲーになりかねない絶妙なラインを突いてたこのシリーズでしたが、ここに来て一気に「大変で面倒臭くて辛い…」が強めに出てきてしまったな、と思いました。

ただ、それでもまだ「十分遊べる良作」に入る作品だと思います。

プレイ時間:40時間以上60時間未満(未クリア)
駱駝さん [2016/09/22 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ


366人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足感 快適さ 難易度
2pt 3pt 3pt 1pt 1pt 2pt 3pt
総合点
33pt

GOOD!

初期の頃のシンプルなつくりに戻した感のある作品です
(サブを廃してツリーを一本化・主迷宮以外の探索要素の消失など)
初心を思い出すのは大切ですし良かった点には入れておきます。

2つ名や調理というシステムの導入。新要素を考えたこと自体は評価します、
問題点は後述しますが。
キャラのカラーが白由に選択できるようになったのは今更ではありますが良い点です。
デザインは好きでも肌や髪の色が生理的に合わないことなど過去作にはありましたので。

BGMは大型ボス戦などは結構好みです。
ラスボス曲は前奏長すぎて耐久高くないボスがサビ前に死ぬのが残念でしたが。

BAD/REQUEST

削っただけに見合う魅力を加えれていない、そこに尽きます。

過去作のサブスキルがどんな組み合わせにしてもいいというスタイルで
突きつめた先に思わぬシナジーがあるなど組み合わせ甲斐を感じました。

対しての2つ名はツリーを絞った上で基本職の前提スキルに大量のコストを要し
自由に振れる部分はごく一部という、開発者の意図したものを再現するシステムです。

その上でバランスが取れてるなら良いのですが二つ名の2パターンの内
一方が壊れたスキルをもっていてバランスを破壊しかねない高性能、
その一方でどちらも他の職に比べて冴えないハウンドがいるなど
選択肢を削減してなお職格差の調整はできていないと言わざるを得ません。

サブ構成を様々に試す余地を削ったのならもっと練りこんで欲しかったと思います。


迷宮は単純に世界樹をまっすぐ上っていく作りに戻りましたが
その先に待っているのはワープとワープとそれからワープ。
ワープだらけの迷路の先の部屋にFOEというワンパターン。
ワープ後のFOEでしか探索の困難さを表できないのか、とうんざりします。


FOEの対策ギミックも最近のナンバーに比べて減少簡素化しており
毒や浄化のマスを踏ます、岩を倒すというもの(敵が先に倒す配置で大体使えない)程度。
まあ到達時点でもFOEを倒しやすくはなってるので、
いいから正面から殴れよという提示なのかもしれませんが。

料理も多分食材入手スキルなどが役立つようにする構想があったのだろうと思いますが
現状では練りこみ不足のまま途中で投げた感に溢れているシステムです。

調達が手間な食材と雑多な食材の組み合わせばかりで料理できないまま食材が欄に溢れる。
食材と料理の枠が同一で上限も少ないため、獲得イベントのたび捨てる処理を入れさせられる。
採取ポイントと食材ポイントの見分けがつかず、採取ポイントかと思って行ったらゴミ食材。
6層は嫌がらせ目的としか思えないほど食材ポイントが大量に配置されている。
など好ましい記憶を残さないシステムとして導入されていて正直必要性を感じません。


ストーリーは安直です。
過去作が5層で迷宮の今までのイベントの真相解明、因縁の相手が現れる形式だったのに対し
今回は3層で物語が切れ、ポッと出の肩書き凄い奴が出てきて終了。
過去作で常態化していた衝撃の展開を逆に裏切った形ですが正直盛り上がりません。

原点に立ち戻ったシンプルさの割に伝統の三竜はリストラ、など残念さが随所にあります。


隠しボスは……運ゲーにして難易度を無理やり上げてる感じがなんとも。
試行回数が増えれば倒しがいのあるボスという訳ではありません。

COMMENT

手抜きとまではいいませんが簡素化され、やりこみ要素が薄い上で調整が雑。
そういった印象を受ける残念な作品です。
新も入れればもう7作目ですしもっと成熟した出来を期待したかったですね。

まあ発売目から有料DLCを充実させる以外にやることがあったろう、とは。
せめて新なり6を作りこむ材料になることを期待します、出せるかは知りませんが。

プレイ時間:40時間以上60時間未満(クリア済)
藤田和英雄さん [2016/08/14 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ


416人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足感 快適さ 難易度
4pt 3pt 4pt 4pt 4pt 3pt 3pt
総合点
75pt

GOOD!

◆バランス
 世界樹ファン、DRPGファンの人からすれば定常運行ですが、かなりの辛口。
 初戦から前衛が一撃で即死させられたり、「物理に強く魔法に弱い」敵に魔法で攻撃したら全体大ダメージのカウンターが来て全滅したり。あぁ、ナンバリングだという安心感。世界樹好きドMの皆様ならニヤケてしまいますよね。とはいえ、これでも1~4に比べるととても温くなっています。
 難易度設定は2段階ありますが、下の難易度でも普通のRPGより鬼畜です。
 
◆ボス
 6層ボスも含めて、詰め将棋みたいなバトルが無くなりました。賛否あると思いますが、私は敵の固定行動を調べて対策を打っていく戦闘はあまり好きではないので、こちらの方が好感が持てます。
 従来シリーズの対策してないと全体5桁ダメージ!みたいなことは無くなり、Lvキャップ開放ボスでも1撃1撃は大したダメージではないのに、気づくと徐々に追い込まれていきます。負けても「あと1歩だ」「あの時○○していれば」というのが感じられます。
 あとボスにも結構状態異常が入ります。色々な戦術が執れるので構成に縛られず楽しめます。

◆地図
 世界樹の特徴と言ってもいいでしょう。迷宮の地図を自分で描きます。アイコンなども大量に用意され、描き方は人それぞれ。
 面倒だと感じる人はこのゲームを手に取っていないと思いますが、一応オートもあります。ただ自分で描き上げるのが楽しいです。間違った地図を描いてしまって道がないとさまよってみたり。がけの向こうにみえる宝箱を先に描き込んだり。
 他のゲームでも描きたくなっちゃいます。DS, 3DSだからこそできるシステムなのでswitchが主流になったらどうするんだろうと心配です。

◆パズルが面白い
 今作も恒例のワープしまくる階層があります。ただ今回はきちんと法則があり、飛ぶ前にどうなるか分かるので、これまでのように大量のスタートに戻るワープの中、正解は1つみたいな理不尽さはありません。パッと見て近道できそうでも配置が絶妙で遠回りせざるを得なかったり、感心させられます。

◆キャラメイク
 今回は職ごとに男女2つずつの外観x2色が用意され、職と無関係な種族そのものの外観から選択できます。それに加えて肌や髪や目の色を細かくカスタマイズできるようになりました。そこまでコダワリたくないひとはプリセットで10種類ありますのでそこからどうぞ。
 職業はスキルポイントを振る形なので個性が出せます。途中から二つ名を持てるようになり上位スキルが分岐するようになりました。どちらも有用なスキルがあるので凄く悩まされます。

◆料理
 今回は持ち物とは別に、食材をもてるようになりました。たき火で焼くと食べられます。かなり序盤から蘇生、TP大幅回復の食事が作れるので宿に頻繁に帰らなくてもよくなりました。ただし、ADVANCEDでやっている人は長々と潜っていると、hageたときにタイトルで呆然とすることになりますのでご注意を。

◆音楽
 やはり世界樹といえば古代さん。今作も街、ダンジョン、バトルと素晴らしい出来です。世界樹の音楽ってなぜか耳に残るんですよね。今も頭の中で鳴っています。

BAD/REQUEST

◆従来を踏襲しない選択
 これはファンだからこそなのですが、従来のお約束が無くなり、とても残念。
  ・3竜がいなくなった(逆に属性ガード必須でなくなったけど…)
  ・毒アゲハの洗礼が無くなった
  ・危険な花びらがいなくなった
リスはあんなに出世した上、普通にいたのに…なぜ…。

◆収穫多すぎ
 光っている床を見ると「素材が採れる!」と嬉しくなるのですが、今作はほとんどが食材収穫ポイントです。食料も有用ではありますが、一回で大量に取れ、たき火も特定の箇所にあるので、持て余し気味です。それなのにポイントが多いので光る床に乗ったときに「調べる」が出たときのガッカリ感が凄いです。小麦を焼き尽くしたくなります。釣りも種類が少なく、魚を使わない有用な料理が序盤から手に入るので正直要らないです。

◆ダンジョンしかなくなった
 3や4、新では海や空の探索、街の成長、料理の開発などがあったのですが、今作ではバッサリ無くなりダンジョンだけに集中する形です。5というよりは2の続編と言う感じです。新シリーズをやっていると、やはりグラフィックであったりシステムのレガシー感があります。これはこれで味があるのですが。
 おそらく硬派なこの形を望んでいたファンも多いと思いますが、私としてはそういった脇道も結構好きだったので残念でした。

◆裏ボス倒さずにクリアできる流れ
 これやっちゃうとNPCとの会話やお礼の流れが無くなります。っていうかやっちゃいました。攻略を見ずセーブ1つでプレイしていたので避けられず…。てっきりクリアデータをロードしたらクリア直前に戻ると思い込んでいたのですが、普通にいなくなりました。裏技とか複雑な手順とかまったく無く、一見一本道を進んでいくと自動的にクリアです。会話を楽しみたい皆さんは気をつけてください…。

COMMENT

1~4と新1~2をクリア済み。ADVANCEDで裏ボス討伐まで70時間でした。
安定の世界樹ですね。ファンが求めているものを踏まえつつ、新たな人を呼び込むために優しさを加えた感じでしょうか。
辛口RPG好きな人、地図を描きたくて仕方ない人にオススメします。

プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
miRokさん(Webサイト) [2016/10/24 掲載]

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372人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足感 快適さ 難易度
3pt 4pt 4pt 5pt 5pt 4pt 4pt
総合点
89pt

GOOD!

・優良なゲームバランス
4つの種族、10種の職業があり、それぞれ「やれる事」と「やれない事」がハッキリと分かれている。
各キャラのスキル構築も、パーティ構成も、「彼方立てれば此方が立たぬ」という感じで、
器用かつ万能なパーティはほぼ作れない。何かしらの欠点が必ずある。
しかし、だからといって戦闘バランスが悪く、特定の職がいないとどうしようもないという事も無い。
種族、職業ごとに差はあって当たり前だと思っているので、これは非常に良い調整だと思った。

・キャラメイク
本作では作成したキャラクターの髪と眼の色をRGBで自由に。
肌の色を12種類の中から選んで変更する事が可能になっています。
前作まででは同じ職業の人を複数作ると、同じ見た目の人を使わざるを得ない状況も多々ありましたが、本作では大丈夫。
自らのこだわり次第で、いくらでもバリエーションをひろげられます。
愛着も湧くので、ちゃんと作ってあげましょう。

BAD/REQUEST

・料理
もっと詰めてほしかった、というのが率直な感想。
整頓術を食材にも適応させたり、宿に食材専用倉庫を用意したり、街で料理を可能にしたり、
たき火で料理を作った時、その場で食べられるようにしたり等々。(1個消費で全体を少量回復)
そういった「料理をするメリット」をもっと感じさせる出来であればよかったのにと思う。

・キャラクターのカラー変更
変更したカラー情報を保存しておけないのが不便だと思った。
引退後にもう一度同じキャラでやりたいと思っている場合は、数字をメモしておく必要があります。

COMMENT

DLC禁止、転職禁止、同職業複数人投入禁止、メンバー交代禁止、難易度ADV固定でゲームをはじめ、
1周目はマスラオ、セスタス、リーパー、ウォーロック、ハウンドの5人で全勲章獲得達成。
2周目は1周目で使わなかったフェンサー、ドラグーン、ネクロマンサー、ハーバリスト、シャーマン。
非常に苦しかったが裏ボスまで撃破する事ができました。
過去作のパズル的要素が強かった裏ボスと比べ、
様々な組み合わせでも勝てる余地を残した今作の戦闘バランスは極めて優良だと思います。

とにもかくにも、この世界樹の迷宮Ⅴは「人を選ぶゲーム」です。
すぐにネット等で攻略情報を見て「効率の良いやり方」「正解」を求めてしまう人には向きません。
GOODの所にも書きましたが、まさに「彼方立てれば此方が立たぬ」
常に、あらゆる部分で取捨選択を迫られます。

自らの力で、不自由な中での自由を探し、見つけ出す。
RPG好きで、試行錯誤&創意工夫が大好きな人には全力でオススメしたい良作です。

Ⅴとは言ってもストーリーはあってないようなもの。
キャラ絵も賛否分かれる類のものですが、それで敬遠してしまうのは勿体無いですよ。

プレイ時間:100時間以上(クリア済)
風来人さん [2016/09/20 掲載]

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305人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足感 快適さ 難易度
2pt 3pt 3pt 3pt 2pt 2pt 4pt
総合点
48pt

GOOD!

■キャラクターのカラーチェンジ機能&音声追加

キャラクターの外見の自由度がとても高いです。

種族の4種+職業の10種(アナザーカラー有り)のグラフィックから選択できますし、そこから髪と肌、目のカラーチェンジまで可能。かなり充実しています。

欲をいえば、服装のカラーも自由に設定できれば尚よかった(色によってイメージがほぼ決まってしまっている職業もある)のですが、そこは難しいのでしょう。

音声の追加もなかなか面白い試みで、ONにするとかなり賑やかになります。デフォルトはOFFになっていますし、NPCを含め一括OFFの設定もありますから、声はいらないという人にも安心の設計です。


■快適なシステム

戦闘速度や移動速度の調整、オートセーブの有無などの変更したくなりそうな設定はだいたい揃っています。地味ですけど、ここがダメなゲームはもの凄くプレイしづらいですから大切です。

また、醍醐味をぶち壊しているようにも思いますが、便利なオートマッピング機能もあります。マッピングとかどうでもいいから戦闘だけ楽しみたい、といったプレイヤーも安心。本作の大きな特徴を失ってしまいそうなので、こちらは特にオススメはしません。


■歯ごたえのある戦闘

シリーズ伝統の高難易度な戦闘が楽しめます。

本作はシリーズ未プレイの人に向けてやや簡単になった、とされているのですが、それでも一般的な国産RPGの平均難易度は大きく上回っていると思います。

状態異常や能力の増減を駆使しなければ勝てない、というバランスはあれこれ考えながらプレイしたい人におススメですし、もう少し探索を進めたいけど全滅だけは嫌だ……という緊張感は、好きな人にはたまらないと思います。

BAD/REQUEST

■自由度の低い育成

ナンバリング過去作にあった、自由に職業を組み合わせられるサブクラス制度は撤廃され、特定のボスを撃破したのち、「二つ名」というそれぞれの職に二通りの上位スキルツリーが解放される、というシステムになりました。

10の職業 * 2通りで、実質20職ある……のではなく、10の職業を無理やり分けてるようにしか感じられないほど、それぞれの取得可能なスキルが少なすぎます。

同じ二つ名を選んだキャラクターのスキル構成は、誰が作ったキャラクターでもほぼ同じになります。本作をプレイしたみんなが、あなたと同じスキル構成になりました。

みんな一緒で嬉しい、なんて思う人はほとんどいないでしょう。自分で考えた、自分だけのキャラクターで冒険したい人が多いのではないでしょうか。

せっかく外見の自由度が増したのに、違うのは見た目だけで、中身はみんな一緒になってしまう本作の自由度のない育成はとても残念です。


■未完成な食料システム

探索中に拾える食材から料理を作り、それを食べることで探索中に大幅な回復をすることができます。便利そうですし、上手く使えば冒険の大きな助けになりそうなシステムなのですが、ものすごく、雑です。

具体的には、以下のような感じ。

・料理できるポイント(たき火)には一切の目印がなく偶然見つけるしかない。
・食材はそのままでは雀の涙ほどしか回復できず、すぐ上限まで貯まってしまうが、料理ポイントが不可視なのもあって無駄になりやすい。
・食材は中盤に入ったくらいで出揃ってしまい、どこでも同じ食材が取れるので飽きる。
・レパートリーが少なく、常に同じものを食べることになる。

肉の調理方法が焼く以外に存在しなかったり、冒険のフレーバーとしても不自然すぎる部分が目立つので、次回作でも登場するなら洗練してほしいところです。


■わけのわからないストーリー


世界樹を進むにつれて発生するそれぞれのエピソードがぶつ切りなうえに、そもそも今の話はいるのか? だからなんだ? というものばかりで、まとまりがありません。

ナンバリング過去作のような、「必要以上に語らないから想像で補ってね」という風情ある演出というわけではなく、むしろ必要以上に長々とNPCに語らせてるのに、です。この傾向は終盤になるつれ強まり、唐突にNPCが設定を語りだす強引な展開ばかり。

シリーズとしてはもちろん、一作品としてみてもできの悪いストーリーだと感じました。


■魅力を感じないNPC

NPCの言動が不愉快です。

こちらに気付いていない妊娠中の動物をわざわざ煽って主人公たちに不必要な殺傷をさせる。

過去の戦争の被害者とすらいえる動物を趣味の道具を作るために狩らせようとしたり、
世界樹は危険だと深く知っているはずなのに騙して危険な真似をさせようとする。

新人相手ならまだしも、いつまでたっても頼み事を聞いてくれた相手に「ご褒美」といって報酬を渡してくる。

上記はすべて、関わり合いにならないでいられる相手ではなく、主要なNPCです。最後の一つは、高齢という設定のキャラのものなので、ナチュラルな上から目線は「そういうキャラ付けなんだな」とまだ納得できますが、上の二つはどう考えてもおかしい。上記の行為を批判・否定するようなことは不可能なので、主人公たちのキャラ付けにも影響が出てしまいます。

TRPG風味がある本シリーズでは、作成したキャラの性格なんかを想像して楽しむのも醍醐味の一つです。しかし、少なくとも本作の主人公たちは、不必要な殺生や命がけの場所で騙されたりすることに疑問を抱かないのです。僕は抱きましたし、僕が作ったキャラにも抱いてほしかった。


■冒険感がない

世界樹に入ってすぐの場所は、設定上でもある程度の調査がなされている場所です。

そのため、放牧してる人がいたり、料理してる人がいたり、釣りを満喫している人がいるのは、ちょっと緊張感がなさすぎるように思いますが、わかります。本作の世界樹は、一般の住民にとっても身近な存在なんだろうな、と。

しかし、前人未到のはずの場所にさえ、先回りしてNPCがどんどん出てくるようになってくると流石に不自然です。NPCたちも命懸けの冒険をしている、あるいは存在すら知られていなかった先住民、といった設定なら納得できる(事実、過去作ではそうした理由付けがなされていました)のですが、ちょっとしたピクニックくらいのノリで来てるNPCもちらほらいるため、緊張感が削がれます。

誰も成しえなかった危険な冒険に挑むというのがこのシリーズの、本作でもかわらないコンセプトのはずです。残念ですが、本作はそのような冒険譚であるとは言い難いです。

COMMENT

ナンバリングは前作プレイ済みです。外伝及びリメイク(新)はプレイしていません。

世界樹のシリーズはかなり好きなほうで、特にⅣは傑作だとすら感じました。
その期待は、あるいは期待しすぎたせいなのかもしれませんが、率直に言って裏切られました。

戦闘に関しては、自由度こそ狭まったものの、楽しめるギリギリを狙った高難易度は満足できましたし、システム面も概ね快適になっています。

しかし、ストーリーとキャラクターがブレすぎていて、「ここで冒険がしたい!」という気持ちに誘導してくれません。そもそも冒険したい気持ちがあるからプレイしているのに、ゲームの中でどんどん醒めていってしまう。せっかくの探索・戦闘の面白さを台無しにしています。いっそストーリーはなし、NPCは無言のほうがいいくらいだ、とさえ感じました。

総評としては、シリーズの経験・未経験を問わずおススメはできません。

ストーリー周りは一切気にしない! 戦闘が楽しければそれでいい! という方になら、おススメできます。皮肉ではなく、批判的なことを多く書いてはいますが戦闘は褒めている点から、そこだけなら本当に面白かったのだとご理解ください。

ただし、ここに書いてしまっていいのかわかりませんが、ほぼすべての面において同シリーズのⅣのほうが優れていますので、そちらを積極的におススメします。

プレイ時間:30時間以上40時間未満(クリア済)
BAさん [2017/06/10 掲載]

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【3DS】世界樹の迷宮Ⅴ 長き神話の果て
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プレイ時間:通算プレイ時間です。クリア時間ではありません
「クリア済」:原則「エンディングまでたどりついた」が基準です

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  • 対戦が燃える!
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  • 攻略情報を参照してプレイすると楽しめる
  • 細かい操作が求められている
  • 続編物で前作のプレイを推奨
  • オンラインが楽しめる
  • やればやるほど隠された楽しさが出てくる
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